ファインセラミックスの技術変遷

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ファインセラミックスの技術変遷

1959年の京セラ創業期に生産されていた製品は、テレビ電子銃用セラミック部品「U字ケルシマ」と呼ばれる部品です。2年後に同じ用途で材料を変えて製品化された「マルチフォームガラス」は、現在も生産されています。その後1960年には、通信機、電算機などに使用されたマイクロモジュール基板が開発されました。マイクロモジュール基板に施すメタライズ加工は、電子部品や産業機械用部品へのセラミックスの応用範囲を飛躍的に広げる技術となりました。

1964年からの製品

1964年、トランジスタビーズとステムを開発。当時アメリカで開発されたシリコントランジスタ用のベースに使用されるファインセラミック部品で、ここから半導体とセラミックスの関わりが始まりました。その後、IC(集積回路)を保護し、機能させる容器として、1967年にCerDIP(サーディップ)、1969年に多層パッケージを開発。そこで使われたテープ積層技術は、積層セラミックコンデンサやセラミックヒータの製造にも応用されています。

1972年からの製品

1972年、金属切削用工具として「セラチップW」を開発。セラミック工具は、鋼(はがね)や鋳鉄(ちゅうてつ)の切削時のような、高温でも強度や硬度が低下せず、高速切削が可能で、従来の工具と比較し、飛躍的な性能を発揮します。1976年に開発したセラミックスとメタルの複合材料であるサーメットは、高温に耐え、硬く、しかも金属の特有のねばり(靭性)を持ち、セラミックスの脆さを改善したもので、現在の金属切削工具の主流となりつつあります。

1981年からの製品

高温でも強度が劣化しにくく、衝撃などに強い窒化珪素(けいそ)材料を使って、ガスタービンエンジン、ディーゼルエンジンのセラミック化の研究に取組み、1981年にグロープラグ、1983年にホットプラグの製品化に成功しました。また1984年には、ファインセラミックはさみや包丁などのコンシューマ製品を開発。ボールペン、ゴルフパター、時計ケースなど、用途が拡大されていきました。

1985年からの製品

1985年、複写機やプリンタに使われる「アモルファスシリコン感光ドラム」を開発しました。1975年より研究を進めてきた太陽電池の開発過程でアモルファス・シリコンを研究し、それをページプリンタの心臓部分に組み込まれる感光ドラムに応用したものです。耐久寿命が極めて長いため、通常のプリンタのようなドラムの交換が不要で、環境に優しくランニングコストが非常に安いプリンタとして世界中で使用されています。

1994年からの製品

1994年の携帯電話端末の販売自由化により、携帯電話やPHSなど移動体通信の市場が目覚しく拡大。それに伴って、電子部品の小型、表面実装化が急速に進められてきました。セラミック回路基板の高密度配線、高密度実装技術がさらに進み、機器の心臓部にあたる電圧制御用発振器(VCO)や、温度補償型水晶発振器(TCXO)、誘電体フィルタ、SAWフィルタなど様々な電子部品も小型化されていきました。

1999年からの製品

自動車の電子制御化が進むとともに、自動車用のセラミック部品の需要が増加。以前より使われていたグロープラグやヒーターなどのエンジン部品に加えて、電子制御ユニット(ECU)に使われる基板やパッケージ、コンデンサなどの電子部品や電子モーター用のパワーモジュール基板などにも用途が広がっています。写真はセラミック基板に各種電子部品を搭載したECUモジュールです。

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創業者 稲盛和夫
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