ニュースリリース

2009年

2009年08月31日

毎秒約1億5000万個のドットを吐出する高速・高精細フルカラー印刷

世界最速印刷を実現するインクジェットヘッドの開発に成功

2009年08月31日

ニュースリリースは報道機関向けの発表文章であり、そこに掲載されている情報は発表日現在のものです。ご覧になった時点ではその内容が異なっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

京セラ株式会社(社長:久芳 徹夫)は、インクジェット印刷機の基幹部品であるインクジェットヘッド「KJ4シリーズ」において、世界最速の印刷速度を実現する新製品の開発に成功しました。
新製品は、1つのインクノズルから最大毎秒6万回(駆動周波数60kHz)のインク滴を吐出するもので、2,656個のノズルを有する1つのヘッドから毎秒約1億5,000万個のドットを吐出する能力を有するものです。
これまで、京セラのインクジェットヘッドは、解像度600×600dpiの場合、駆動周波数30kHzで世界最速の印刷速度150m/分を実現していました。今回開発したヘッドは、600×360dpiの場合40kHzで330m/分、600×600dpiの場合40kHzで200m/分、1200×1200dpiの場合60kHzで150m/分と、いずれも世界最速を実現し、高速高精細フルカラーインクジェット印刷機への展開を可能としています。
開発にあたっては、独自の要素技術を活かして駆動周波数を向上するとともに、インクの吐出真直性を向上するためにノズル形状精度を改良し、さらに撥水膜を改善するなどの新技術によって、従来製品の高精細さと信頼性を保ちながら高速印刷性能を向上しています。また、印刷速度だけでなく、高精細な印刷精度が求められる印刷市場の要求に応えるため、インク着弾精度を当社従来品比で約1.5倍に向上しました。併せて、従来品からの大きな特長である、単体ヘッドとして世界最大の有効印字幅(4.25インチ)という機器設計の利便性も維持しています。
今後も、京セラの技術力により、日々進化するデジタルオンデマンド印刷を常にリードし続けてまいります。

なお、京セラは、本年10月6日(火)から10月10日(土)まで東京ビッグサイトにて開催される「総合印刷機材展 JGAS2009」に本製品を出品いたします。
※京セラ調べ(2009年8月31日現在)。ドロップオンデマンド方式のインクジェット印刷において世界最速。
写真:インクジェットヘッドの新製品
インクジェットヘッドの新製品

■製品概要

製品名

インクジェットヘッド KJ4B-JF06

サイズ

200×25×59(mm) (幅×奥行き×高さ)

生産拠点

鹿児島隼人工場

サンプル対応

2010年春より本格的に開始予定


■各解像度における印刷速度

解像度

階調

印刷速度

従来ヘッド

開発ヘッド

600×360dpi

多値

330m/分(40kHz) 世界最速

600×600dpi

多値

150m/分(30kHz)

200m/分(40kHz) 世界最速

1200×1200dpi

二値

150m/分(60kHz) 世界最速


■市場背景
高速印刷が要求される商業印刷市場において、近年、より細分化された顧客嗜好に合わせて少量多品種の印刷をするオンデマンド印刷方式への需要が高まっています。そのような中、インクジェット印刷機は、一枚ごとに臨機応変に印刷できる生産性やコストパフォーマンスの面で注目を集めています。
京セラは一昨年、これまで家庭用が主流で、商業用として成し得なかった高速かつ信頼性の高いインクジェットヘッドの開発に成功し、2008年4月よりインクジェット事業に本格参入いたしました。そして事業開始後も、多くの印刷機メーカーからのさまざまな要望と多岐にわたって広がりを見せる市場ニーズを踏まえ、より高速・高精細・高信頼性を有するインクジェットヘッドのさらなる可能性を検討し、研究開発に努めてまいりました。このたびの新製品は、従来製品の高精細さと信頼性を保ちながら、印刷速度を格段に向上させたものです。

開発のポイント
京セラが長年培ってきた各種プリントヘッドに関する幅広い知見や、豊富に有する設計技術を活かして開発に成功しています。主なポイントは次の3点です。
1.圧電アクチュエータ・流路構造・駆動制御の要素技術を活かした駆動周波数の向上
2.インクノズル形状精度の改善
3.撥水膜の材質見直しなどによるインク着弾精度の約1.5倍向上

■新製品の特長
1.世界最速・高精細印刷を実現
京セラの培ってきた圧電セラミック技術から生まれた小型ピエゾアクチュエータによって、高速かつ高精細な印刷を実現します。2値印刷時に2,656個のノズルがそれぞれ毎秒6万回インクを吐出することで、1つのヘッドから毎秒約1億5000万ドットを印刷することが可能です。(多値印刷を行なう場合毎秒4万回のインク吐出となります。)

2. 設計の容易性
本開発品は、4.25インチサイズの幅広インクジェットヘッドです。広い印刷幅が必要な場合でも、ヘッドを数十本組み合わせて機器に搭載する必要が無く、使用するヘッド本数が少なく、ミクロン単位でのヘッドの位置あわせや、インク配管、配線など、設計上のさまざまな調整が容易に行えます。

3. 多様な印刷物に展開予定
本開発品は、今後、水系インクの他にも、UVインク、油系インクに対応していく予定で、紙以外にも、布やプラスチックフィルムのような非吸収体など、さまざまな素材に対応していきます。印刷物と接触することが無いインクジェット印刷は、その特長から、繊維への印刷、電子回路の設計や液晶ディスプレイの製造など、さらなる用途拡大への可能性に期待がかかっています。

4. 高い信頼性
高い印刷品質とともに、商業印刷に求められる耐久性、信頼性も備えています。耐久試験において、従来同様の高い信頼性を確認しています。


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