ニュースリリース

2010年

2010年02月09日

独自の設計技術により、業界最速※1毎秒50mmの高精細印刷を実現

カードプリンタ向けサーマルプリントヘッド新製品の量産

2010年02月09日

ニュースリリースは報道機関向けの発表文章であり、そこに掲載されている情報は発表日現在のものです。ご覧になった時点ではその内容が異なっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

京セラ株式会社(社長:久芳 徹夫)は、クレジットカードやIDカードなど硬質のカードに印刷する卓上型カードプリンタ向けのサーマルプリントヘッドにおいて、同タイプのヘッドでは業界最速※1の毎秒50mmで、300dpi(dot per inch)のフルカラー高精細印刷を可能とする新製品「KLEシリーズ」の開発に成功しました。本年3月1日より本格的に量産を開始いたします。
「KLEシリーズ」は、京セラがこれまで培ってきた設計技術により、ヘッドの構造を進化させ、従来からも業界最速であった京セラのサーマルプリントヘッドの印刷速度をさらに向上いたしました。高速性については、蓄熱部であるグレーズ層の一部を突出させ高い熱効率で印刷できる独自の「ダブルパーシャルグレーズ」構造を、端面型ヘッド※2に応用することで、従来の端面型ヘッドと比べ約1.5倍速の高速性を実現しました。さらに、熱を発生するヒーター部のスプリット構造を兼ね合わせることにより、高精細な印刷品質を実現しています。
京セラは、本製品の投入により、業界トップシェアのヘッドメーカーとしてお客様の幅広いニーズにお応えできる製品ラインアップの拡充を図るとともに、卓上型カードプリンタに求められる一層の高速、高精細印刷の実現に貢献してまいります。

※1   卓上型カードプリンタ用のサーマルプリントヘッドにおいて業界最速。
(京セラ調べ 2010年2月9日現在)
※2   発熱体を基板の端面に配置することで、メディアを曲げることなく印刷できるプリントヘッド。主にプラスチックなどの硬質なカード向けに用いられる。

写真:サーマルプリントヘッド「KLEシリーズ」
サーマルプリントヘッド「KLEシリーズ」


■製品概要

製品名

サーマルプリントヘッド KLEシリーズ

サイズ

66×31×9(mm)(幅×奥行き×高さ)

生産拠点

前工程:鹿児島隼人工場  後工程:長野岡谷工場

量産時期

2010年3月1日より本格量産開始

生産規模

月産3,000本から開始し、1年後に月産10,000本を目標



■開発の背景
昨今、クレジットカードやIDカードは、セキュリティ確保の側面から、本人を認証するために、鮮明な写真が印刷されたタイプの普及が進んでいます。特に、従業員管理や顧客管理などで写真入りカードを使用する企業や小売店では、即座にその場で印刷できるコンパクトな簡易型カードプリンタが多用されるようになってきました。近年では、日本や欧米だけでなく、中国やインドなどにおいても、各種カードの需要が急増しており、こうした背景のもと、手軽に、素早く鮮明に印刷できるカードプリンタを実現する部品として、京セラのサーマルプリントヘッドは、高速、高精細という優位性を発揮するものと考えています。

■新製品の特長
プラスチックなどの硬質な素材で作られたカード類へ印刷するためには、素材を曲げずに印刷できる端面型形状のヘッドが使用されます。「KLEシリーズ」では、この端面型ヘッドに初めて、京セラの独自構造である「ダブルパーシャルグレーズ」を応用することで、高速かつ高精細印刷が可能なヘッドへと進化しました。
 
図:従来製品と新製品の構造比較
従来製品と新製品の構造比較


1. 従来製品の約1.5倍速を実現
本製品では、独自構造の、2段階にグレーズ層を突出させた「ダブルパーシャルグレーズ」によって、従来製品の約1.5倍速の高速化を実現しています。高速化しても、印刷品質を保ち、インクリボンのシワが出にくい安定した印刷を実現いたします。

2. 熱分布の最適化による高精細印刷
前シリーズのヘッドに引き続き、印刷のために熱を発生するヒーター部にスプリット構造を採用。これにより、熱分布が最適化され、ドットの横方向のつながりが良くなり、きれいな高精細印刷を実現します。

3. 設計の容易性
「ダブルパーシャルグレーズ」の特長である発熱体部の突起によって、高速印刷においても印刷メディアへの接触が良くなるため、プリンタを設計する際のヘッドの取り付け角度の許容範囲が広くなり、機器の組み立て調整が容易になっています。

 
図:ヒーター部の比較
ヒーター部の比較

4. 長寿命、高信頼性
本製品には、抵抗体の耐パルス性を向上させる技術を採用し、高速印刷を実現する印加エネルギーに対しても抵抗値が変動しにくく、長期にわたって安定した印刷品質を保つ信頼性を確立しています。


■ご参考

京セラのサーマルプリントヘッド
京セラのサーマルプリントヘッドは、セラミック基板にグレーズ層と呼ばれる蓄熱層をガラスで形成する「薄膜方式」を採用しています。発熱体に電流が流れる際に発生する熱を、感熱紙やインクリボンなどに伝えることで印刷を行います。発熱体を薄膜形成するため、ドットの配列が正確で、熱応答性(電流が流れて発熱するまでのレスポンスの速さ)に優れており、高速、高精細な印刷ができるのが特長です。グレーズ層の高さや形状を変えることでさまざまな用途や素材に最適なヘッド形状にすることができます。

写真:京セラの多様なサーマルプリントヘッド
京セラの多様なサーマルプリントヘッド


サーマルプリントヘッドの種類

フラットタイプ
一般的な形状
コーナータイプ
主に高速バーコード用途
端面タイプ
主にカード用途
図:フラットタイプ 一般的な形状   図:コーナータイプ 主に高速バーコード用途   図:端面タイプ 主にカード用途

サーマルプリントヘッドの用途
サーマルプリントヘッドは、簡易な構造と小型で軽量という特長があります。そのため、プリンタ設計の自由度が高く、さまざまな印刷用途に使用でき、紙やカード以外にも幅広い素材に印刷することができます。
サーマルプリントヘッドが搭載される機器の一例としては、食品業界を中心に需要の大きいバーコードプリンタ、小型軽量で省電力対応が要求されるPOSや携帯端末向けチケットプリンタ、カードなどの硬質な素材へ直接印刷するカードプリンタなどがあります。今回の製品「KLEシリーズ」は、カードプリンタ向けの製品です。

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