ニュースリリース

2011年

2011年09月15日

耐腐食性が6倍※1向上。省エネと高い印画品質も実現

サーマルプリントヘッド用保護膜「KC-50シリーズ」の開発

2011年09月15日

ニュースリリースは報道機関向けの発表文章であり、そこに掲載されている情報は発表日現在のものです。ご覧になった時点ではその内容が異なっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

京セラ株式会社(社長:久芳 徹夫、以下京セラ)は、プリンター用印画部品である薄膜タイプサーマルプリントヘッドの保護膜において、耐腐食性を6倍※1向上させ、かつ省エネと高い印画品質を実現する「KC-50シリーズ」の開発に成功しました。本年9月15日(木)から新·保護膜を適用したサーマルプリントヘッドの販売を開始しますのでお知らせいたします。なお、新保護膜は、京セラ製の全ての薄膜タイプサーマルプリントヘッド(平面タイプ)に適用することが可能です。
サーマル方式プリンターは、日米欧のみならず新興国でも市場が拡大しています。インクやトナーが不要なメンテナンスフリーであることや静かな印画走行等の特長から、様々な印刷方式の中でも汎用性の高い印刷方式として、買い物時のレシートや電車の切符、商品のラベル等、身近な用途に幅広く使用されています。様々な印画環境下で使用されるため、高速・高印画品質だけでなく、さらなる耐久性も求められています。耐久性を高めるには、サーマルプリントヘッドを感熱紙等による磨耗や腐食物質の付着から守るためのコーティング層(保護膜)の耐腐食性を高めることが必要となります。新保護膜は、独自の封止材料と成膜技術により耐腐食性を大幅に向上。また、薄膜化により省エネ、かつ高速でも高い印画品質を実現しました。
サーマルプリントヘッドにおいて売上シェアNo.1※2である京セラは、今後も多様化するお客様のニーズにお応えし、人々の暮らしに役立つ製品を開発してまいります。


写真:左:新保護膜「KC-50シリーズ」を採用したサーマルプリントヘッド、右:サーマルプリントヘッド構造断面図

左:新保護膜「KC-50シリーズ」を採用したサーマルプリントヘッド
右:サーマルプリントヘッド構造断面図

■開発の背景
サーマル方式プリンターは、主に商品管理等に使用される各種バーコードラベルの印画や、POS(販売時点情報管理)システムでのレシート印画等で利用されています。使用される場所は多岐に渡り、例えば、肉汁や消毒液が付着する可能性がある食品加工場·厨房、海岸地帯で塩害を受けやすい屋外施設、その他高温多湿や結露等の影響を受けやすい場所等、過酷な環境でも使用されていることから、サーマル方式プリンターは、高速で高い印画品質に加えて、高い耐腐食性の実現が求められていました。

■「KC-50シリーズ」の特長
① 新保護膜を適用したサーマルプリントヘッドは、独自の封止材料と成膜技術を適用することで、従来の保護膜と比べて6倍の耐腐食性を実現しました。これにより過酷な環境でも従来より長く高品質での印画が可能となります。
② 従来の保護膜に比べて約15%の薄膜化に成功し発熱体と感熱紙間の距離が縮まりエネルギー効率が向上するため、低い印加エネルギーでの印画が可能で「省エネ」です。また、感熱紙への熱伝達の向上で印画精度が上がり、高速印画時においても印画品質を表すシンボルグレード※3が1ランク向上。「より美しい」高画質印画を実現しました。

※1 従来保護膜KC-17と新保護膜KC-50シリーズを、通常環境(20℃、65%R.H.:JIS定義)に対して3,500倍厳しい環境と想定した条件(5%NaOHアルカリ水溶液に浸漬し、電圧24Vを印加。アルミ箔が瞬時に溶けるレベル)の加速試験で比較。
※2 2011年9月15日現在。京セラ調べ。
※3 バーコード印刷品質ガイドライン「ANSI X3.182」に基づき、印画品質を5段階(A、B、C、D、F)で表す品質基準。A〜Dは読み取りが可能、Fが読み取り不可のグレード。

■新製品概要

製品名

薄膜タイプサーマルプリントヘッド用保護膜KC-50シリーズ

生産拠点

前工程:鹿児島隼人工場 / 後工程:長野岡谷工場 、東莞石龍京セラ光学有限公司

販売時期

2011年9月15日(木)

備考

全ての京セラ製薄膜タイプサーマルプリントヘッド(平面タイプ)に適用可能。


新保護膜は、京セラの薄膜成膜関連技術(成膜·フォトリソ関連·表面処理関連技術等)をベースに材料と成膜条件を追求して開発されました。これらの技術を組み合わせて開発された新保護膜は、以下の特長を備えています。

1.
従来品比6倍の耐腐食性能を実現
右図は、通常環境(温度20℃、相対湿度65%)より3,500倍強い擬似的腐食発生環境(5%NaOHアルカリ水溶液に浸漬し電圧24Vを印加)で腐食発生率を計測した結果です。グラフは、腐食発生率の数値が低いほど耐腐食性が高いことを表します。結果は、新保護膜適用製品が従来保護膜適用製品と同等の腐食発生率になるまで6倍の時間がかかっており、耐腐食性が6倍あることを示しています。
写真:従来品比6倍の耐腐食性能を実現
2. エネルギー効率の向上を実現
本製品は材料·成膜条件を工夫し、従来品に対して約15%薄い成膜でも6倍の耐腐食性を実現。発熱部と感熱紙との距離が縮まり熱伝達が向上しました。そのため、従来品より低い印加エネルギーでも高速で高画質な印刷が可能なため「省エネ」です。
3. バーコード印画品質の向上を実現
本製品は、発熱体と感熱紙間の距離が縮まり熱伝達が向上したため、感熱紙への印画の精度が向上しました。通常、印画速度が高速になるとバーコードの印画品質は低くなりますが、本製品は従来品と比べ印画品質を1グレード程度高く印画することが可能となりました(例えば356mm/sec.では2.5のグレードBを維持)。
写真:バーコード印画品質の向上を実現

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