ニュースリリース

2012年

2012年12月12日

業界初※1、原子拡散接合法を応用した水晶デバイス

「温度特性フリーエタロンフィルタ」を開発

光通信WDM※2向け波長可変レーザモジュールの小型化·省電力化に貢献

2012年12月12日

ニュースリリースは報道機関向けの発表文章であり、そこに掲載されている情報は発表日現在のものです。ご覧になった時点ではその内容が異なっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

京セラ株式会社
京セラクリスタルデバイス株式会社

京セラ株式会社の100% 子会社で水晶デバイスの開発製造会社である京セラクリスタルデバイス株式会社(社長:木里 重亮)は、業界で初めて原子拡散接合法を応用した水晶デバイス「温度特性フリーエタロンフィルタ」の開発に成功しましたので、お知らせいたします。
エタロンフィルタは、光通信の大容量伝送システムにおいて、異なる複数の光波長のズレを感知する部品です。このたびの開発では、業界で初めて、原子拡散接合法を応用した水晶デバイスの製品化に成功したことで、エタロンフィルタの温度特性フリーと、高精度 · 高信頼性かつ小型化を実現しました。来年1月よりサンプル対応を開始し、販売は京セラがおこないます。

※1:2012年11月15日時点。京セラクリスタルデバイス調べ。
※2:WDM(Wavelength Division Multiplexing)。波長分割多重方式の略で、光ファイバを利用する通信技術の一つ。


写真:温度特性フリーエタロンフィルタ(C type)

 

名称

温度特性フリーエタロンフィルタ(C type)

用途

光通信、産業用の波長可変レーザモジュール

外形寸法

> 1.2mm □

温度特性

±0.15pm/℃ typ.   (pm/℃=10-12 メートル/℃)

サンプル対応

2013年1月より

生産拠点

京セラクリスタルデバイス北海道株式会社


■主な製品特長
1.温度特性フリーを実現する、業界最高レベルの温度特性

業界最高レベルの温度特性±0.15pm/℃ typ. を実現。これは、正の温度特性を有する水晶と、負の温度特性を有する結晶を組み合わせる設計技術と高度な水晶加工技術に加え、業界で初めて、原子拡散接合法を応用したことにより実現しました。
温度特性フリーのエタロンフィルタは、温度調節用のペルチェ素子が不要となるため、波長可変レーザモジュールの小型化と省電力化に貢献いたします。

2.業界初、原子拡散接合法を応用した水晶デバイス
原子拡散接合法は、東北大学の島津武仁教授が開発した直接接合技術であり、有機系接着剤を使用せずに、ウエハや基板を、無加熱・無加圧・無電圧で接合する技術です。京セラクリスタルデバイスは、島津教授の研究グループとの共同開発により、業界で初めて水晶デバイスに原子拡散接合法を応用し、水晶ウエハを、数原子層から数十ナノメートル※3と極めて薄い金属膜で、高強度に接合することに成功しました。これにより、従来の接合方法である、接合強度が弱いオプティカルコンタクト※4や、接合厚みの管理が困難な有機系接着剤による接合などの課題を解決し、さらにエタロンフィルタの高精度、高信頼性かつ小型化を実現しました。

※3:1ナノメートル(nm)=1.0×10-9メートル。
※4:接着剤を使用せず、ウエハの平面を貼り合わせる接合方法。


■開発の背景
エタロンフィルタは、光通信の大容量伝送システムに必要不可欠な、電気信号を光信号に変換して発振する基幹部品 “波長可変レーザモジュール”において、光波長が安定して発振されているかをモニタする部品です。
近年、インターネットの急激な普及と動画などの大容量データの送受信など、飛躍的な情報量の増大に伴い、光通信には、さらなる情報の大容量化と高速伝送化が求められており、これらを実現する方法として、1本の光ファイバでより多くの光信号(情報量)が伝送できるWDM※2伝送システムの活用が主流となってきています。WDM伝送システムの波長可変レーザモジュールは、中長距離から近距離まで伝送装置ごとに多数必要なため、さらなる小型化と省電力化が求められています。
本製品は、小型ながらも温度特性フリーおよび、高精度 · 高信頼性を実現し、外気温度変化に対しての特性安定性が優れています。そのため、温度調節用のペルチェ素子などが不要なため、波長可変レーザモジュールの小型化、低消費電力化に貢献します。

京セラクリスタルデバイスは、水晶の材料育成から設計、加工、コーティング、および特性評価までを自社で行う一貫した生産体制を持っており、今後も、光通信関連分野への部品供給を強化し、さらなる大容量高速光通信ネットワークの進歩 · 発展に貢献してまいります。

■ご参考:製品特長の詳細
1.業界最高レベルの温度特性

当社従来品(水晶エタロンフィルタNタイプ)の温度特性5.4 pm/℃と比べ、本開発品の温度特性は±0.15 pm/℃と、大幅に低減しました。


【エタロンフィルタの透過特性】
図:従来品(N type) 図:開発品(C type)


2.高度な水晶加工技術
京セラクリスタルデバイスが約50年にわたり培ってきた独自の平面加工技術と高い洗浄技術により、安定・確実な接合状態を実現しました。

■仕様

名称

温度特性フリーエタロンフィルタ(C type)

主な性能

· 外形寸法:> 1.2mm □

· 適応波長:1,520~1,620nm


· 温度特性:±0.15pm/℃ typ.


· FSR:50/100GHz


· 消光比、反射率:カスタム<

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