AHFIXの概要

アルカリ加熱処理のプロセス

図:アルカリ加熱処理のプロセス

アルカリ加熱処理(以下AHFIXと呼ぶ)技術とはチタン金属に生体活性を付与することができる表面化学処理技術のことです。

チタン金属は、その表面が薄い酸化膜で覆われているため、化学的に安定しており、人工関節用生体材料として広く使用されています。

通常、生体内でチタン金属が骨と直接結合することはありませんが、NaOH水溶液浸漬処理、洗浄、そして大気中で600℃の加熱を行うことにより、チタン金属表面に骨と直接結合する層が形成されます。

AHFIX処理層の断面構造

写真:AHFIX処理層の断面構造

AHFIX処理後のチタン金属断面のSEM像によれば、金属の表面は網目状の構造をとっており、表面から深部に入るに従って、緻密な構造へ変化していることが分かります。