第4回 アフターケア

写真:覚本 嘉美 先生覚本 嘉美 先生
覚本歯科医院
(栃木県小山市開業)
京セラ公認
POIインストラクター

写真:八木原 淳史 先生八木原 淳史 先生
ファミリー歯科医院
(茨城県古河市開業)
京セラ公認
POIインストラクター

1. アフターケア

連載も最終回となりました。今回はアフターケアです。無事に上部構造を装着し、患者さんに喜んでもらえたこの瞬間が、実はインプラント治療のスタートかもしれません。仮に患者さんの無理な要求に応えてインプラント治療を行うと、ここからトラブルの連続が待っています。「診査診断の重要性」を痛感させられるはずです。

第1回 Let’s Review Basic Procedureで「インプラント補綴は生涯にわたり機能するわけではありません。」と申しあげましたが、適正なアフターケアを継続していくことで、インプラントの寿命を延ばすことができます。術前の診断で、いかにリスクファクターを排除できたかが、改めて問われます。

全身的疾患を改善あるいはコントロールできているか。

  • 糖尿病
  • 悪性疾患
  • 骨粗しょう症
  • 高血圧症
  • 精神障害

局所的リスクファクターは改善あるいはコントロールされているか。

生体内でインプラントは異物であり、周囲の骨は、年間に約0.1mmずつ継続的に吸収があるとされています1)

ここで感染により、インプラント周囲炎が生じれば、急速な骨吸収により、フィクスチャーの撤去という可能性も考えられます。良好な予後を期待するためには、予め、そのリスクファクターを排除するか、対策を講じなければなりません。

1)歯周疾患

歯周病既往歴がある方でも、健常者と比較してインプラントの生存率に有意差はないとされています。しかし、歯周病が再発、悪化するとインプラントプロービングデプスの増悪、骨吸収を認め、インプラント周囲炎の罹患率が上昇し、リスクが高くなると報告されています2,3)。歯周病の患者さんには、インプラント治療の前に歯周治療を完了し、プロフェッショナルケアはもちろん、セルフケアも維持できるようにコンプライアンスを確立することは大変重要です(図1、図2、図3、図4)。

写真:図1,図2初診時 重篤な歯周疾患に罹患。

写真:図3,図4メインテナンス時 歯周疾患のコントロールはインプラント成功に必須。

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