

京セラの技術者に求められる資質は「チャレンジ精神」「創造性」「やる気」「粘り強さ」でしょう。そして、その人の「人間性」も大切な要素です。
京セラ発展の歴史はチャレンジの歴史と言えます。創業以来、多くの技術者たちが「人のやらないことをやる」という精神で、新技術や新製品の開発に取組み、幾多の困難を乗り越え、成し遂げてきました。こうした一人ひとりのマインドが実は大切なのです。
もちろん、新しいものを生み出すためには、創造的にものを考える力、そして技術者としてベースとなる知識や技術も必要不可欠です。また、論理的思考力や、自分の考えを筋道立てて説明できるコミュニケーション力も必要です。
大学や大学院でしっかりと学び、基礎となる知識や技術を身につけた上で、仕事を通じて、上記のようなマインドと「素晴らしい人間性」を身につけて行けば、一流の技術者になれると思います。
学生の皆さんとは、技術面接会場で面接担当として会うケースが殆どです。様々な分野の専攻の方々の面接に臨みますが、最近の傾向としては、応募者の皆さんは、大変よく準備をして面接に臨んで頂いていることを実感しています。自己アピールや卒業論文、研究内容について、図解を入れた資料を準備されています。そのため、説明も丁寧でわかり易い場合がほとんどです。
その際、研究の目的は何か?そのテーマがどのように進展しているのか?どんな課題を解こうとしているのか?その課題を解決するための方策は?そこで何が難しいのか?その結果、次に何を目指すのか?などについて、「指導教授の言葉の受け売りではなく、自分の言葉で具体的に、そしてしっかりと自分の意思を表現できる」学生には魅力を感じます。
現在注目されている技術に限らず、京セラの将来を担える人材となる可能性を自分が持っていることを自分の言葉で表現できることが大切だと思います。
京セラの研究開発は、4つの研究開発部門からなる体制で進められています。研究開発部門の使命は、短期・中長期の事業貢献を目的として、全社的な観点で新製品や新技術、新規ビジネスを生み出すことです。
1.「部品研究統括部」では、総合研究所にてセラミックス、金属、有機、複合材料の開発と関連部品の開発。中央研究所にて薄膜技術、バイオ技術をコア技術とした光・電子デバイスの開発。八日市研究部にて、次世代太陽電池の開発。
2.「生産技術開発統括部」では、生産技術センターにて新しい生産プロセスや設備の開発。
3.「通信機器統括部」では、横浜事業所内にて通信技術を中核に次世代通信システム、携帯端末、基地局の開発。
4.「新事業研究開発部」では、エネルギーマネージメントをはじめとする新たな事業を創造する開発を担当しています。
また、上記とは別に、各事業本部にも開発部があり、現在の保有技術をベースにビジネスに直結する新商品開発や製造プロセスの革新を担当しています。
これら全社の研究開発部門と各事業本部の開発部門は独立した存在ですが、必要に応じて技術者同士が組織を超えて交流したり、プロジェクトを組んだり、協働しかつ補完しながら開発を進めていきます。
最近の技術トレンドとしては、世界的な関心と合わさって、環境エネルギー関連の研究開発がその比率を高めてきています。「創エネルギー」「省エネルギー」「安全・安心」などをキーワードにした製品、デバイス、システムの開発が盛んに行われています。「固体酸化物型燃料電池(SOFC)」は、京セラのセラミックス技術をベースにしたクリーンな高効率発電装置であり、世界に先駆けて家庭向け用の発電セルの量産化に成功致しました。次世代太陽電池に関する研究開発にも多くのエンジニアが研究開発に携わっています。発電効率の更なる向上、長期信頼性向上、コストダウンを目指して、常にチャレンジしています。
また、高度センシングと通信技術の進展に伴い、環境管理や健康管理に使用できるセンシングデバイス、通信デバイスの研究開発も盛んに行っています。環境の様々な情報を検知し、省エネルギーにつなげる技術やライフサイエンス関連事業にも注力していきます。
このように多くの開発品は、1つの分野で完結することはなく、多くの技術分野を組み合わせることで、魅力あるものとして創造されます。
このように現代の工学は、1つの要素技術の開発で完結することはなく、他の技術分野と深い関わりを持っています。
京セラでは、入社後に10日間程度の全体研修を実施した後に、研究所や生産現場で約3ヶ月間の研修を実施します。研究所配属の技術系新入社員は物理、数学、化学、分析学、シミュレーションなど基礎的な知識を習得します。また、配属先の実務内容に合わせて、関連する製造現場に入って技術実習の中で、課題に取り組む研修も計画されています。このようなトレーニングにより、配属後に何か問題が発生しても、研修内容を思い返して解決に進むことができますし、研修で得られた人脈を有効に利用することも可能です。