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Vol1. 燃料電池 SOFC Vol2. インクジェットプリントヘッド KJ4A Vol.3 スマートフォン DIGNO

世界最速のインクジェットヘッドで、印刷業界に革命を起こす。

商業印刷を変えていく新技術の登場

写真 : インクジェットプリントヘッドインクジェットプリントヘッド

今、印刷業界は一大変革の時代を迎えている。
従来、商業印刷は刷版を用いたアナログ印刷が中心だった。
これに対して近年登場してきたのは、刷版を必要とせず、コンピューターからデータを印刷機に直接送って印刷するデジタル印刷。

この画期的な技術によって、少量多品種の印刷をスピーディかつ低コストで行うことが可能になってきた。 様々なデジタル印刷方式がある中で注目を集めているのが、インクジェット·オンデマンド印刷。インクジェットとはノズルの先端からインクの小さな滴を吐出することによって印刷を行う方式。一般にインクジェット印刷というと、家庭用のプリンターをイメージするかもしれないが、商業印刷向けに高速印字が可能な印刷機も登場している。

600dpiの解像度で200m/分の世界最速印刷を実現

インクジェット印刷機インクジェット印刷機

インクジェットによる商業印刷を可能にしたのが、京セラが開発したインクジェットプリントヘッド(以下、ヘッド)。 これはインクを吐出するのに欠かせない重要部品で、京セラのセラミック技術を応用して開発された。現在、600dpi(1インチ=25.4mm角に600個の点)という高画質と、106mmの印字幅、そして世界最高速度200m/分の高速印刷を可能にしている。

京セラのヘッドを搭載した印刷機は、クレジットカードの請求書などのように、顧客ごとの可変データを印刷する帳票印刷に活用されている。
また、ラベル印刷や捺染印刷といったさまざまなオンデマンド印刷(必要なものだけを印刷)でも威力を発揮している。

それまでのヘッドは印字速度が遅く、画質や耐久性の面でも商業印刷のニーズに十分応えるものではなかった。そこで京セラでは高速、高画質、高耐久という条件を兼ね備えた、世界最高水準のヘッドの開発に取り組んだ。

3つの厳しい条件をクリアするため、京セラは圧電セラミック技術を活用して、ヘッドの駆動部にあたる圧電アクチュエータの開発を2002年からスタート。併せて、インク流路やノズル構造などに工夫を凝らした結果、6年の歳月を経て2007年に世界最高速で高画質、高耐久のヘッドを開発することに成功した。

※ドロップ·オンデマンド方式600dpiフルカラーインクジェット印刷において世界最高速度を達成。(2011年12月15日時点)

図 : 京セラインクジェットプリントヘッドの特徴 京セラインクジェットプリントヘッドの特徴

要素部材は厚さ数十μmのセラミックアクチュエータ

図 : 京セラインクジェットプリントヘッドの構造 京セラインクジェット
プリントヘッドの構造

圧電アクチュエータの要素部材となるのが、厚さ数十μmというきわめて薄い積層型圧電セラミックスだ。電圧を加えるとわずかに変形する特徴があり、その際に発生する振動でインクの滴を吐出する仕組みになっている。ごく薄い基板であるとともに、電圧をかけた際の変形応答性の良さや、長期間駆動しても劣化の少ない耐久性が求められる。京セラでは独自の圧電技術と積層技術を結集することで、今までになかったアクチュエータ素子を生み出すことに成功した。

京セラが開発したヘッドは、今後デジタル·オンデマンド印刷の普及に大きく貢献することが期待される。そして、製版を必要としないことから、低コストで短納期、そして少量多品種の印刷に対応し、印刷業界の進歩発展の一翼を担っていく。

不可能を可能にするのは、技術者としての誇りと負けん気魂。

Y.Y 薄膜部品事業本部 インクジェット事業部 隼人IJ技術課1993年入社 工学研究科 合成化学専攻

「Yさん、また問題が起きました」。開発チームの一人が表情を曇らせて、相談にやってきた。

写真 : Y·Y

Yらは、圧電アクチュエータの要素部材である、数十μmという薄さでしかも平面度が10μm以下という積層型圧電セラミックスの開発にようやくこぎ着けたばかりだった。
成功の喜びも束の間、今度は耐久性という高い壁が開発チームの前に立ちはだかったのだ。
商業用途では、インクジェットヘッドの駆動耐久性の目安が100億ドットとされた。
しかし開発した積層型圧電セラミックスをもとに組み立てられたヘッドは、1億ドット程度でインクを正常に吐出しなくなったのだ。
評価に立ち合った社外のプリンターメーカーの担当者からは、「これじゃ、石ころと同じでは…」とまで言われ、Yは悔しさのあまり、コブシを握りしめるしかなかった。

「なぜ、こんなにすぐに劣化してしまうのか?」

開発チームは、吐出不良となる原因はどこにあるのか、そのメカニズムを解明しようと懸命になった。
社内の解析装置を総動員し、手分けして解析作業に没頭したほか、ある大学のX線分析装置まで借りて半年がかりで現象を探っていった。すると、振動を加えると、ごく微小な領域でセラミックスの構造が変化することが判明。これを抑えることができれば、耐久性を大幅に改善できるはずであった。

Yはさっそく材料の見直しに着手した。ところが、これが思いのほか難題であった。

写真 : 研究開発の様子

材料を次々に変えてテストを行うものの、期待する性能がいっこうに出ない。テストを繰り返すうちに、あっという間に一年が過ぎようとしていた。 すでに実施したテスト数は数百に上っていた。Yは焦っていた。

そのうち、しびれを切らしたメーカー担当者からは「いい加減、何とかしてくれないと…」と、毎日のように矢の催促。しかし、答えとなる材料が見つからない。試作して、評価したデータを見ては、天を仰ぐ日々が続いた。

そして、Yは完全に追いつめられた。
仮説に基づいて試した材料はことごとく役に立たなかったのだ。

悩みに悩み抜いたYは保険のつもりでリストアップしていた材料が一つだけ残っていたことを思い出した。しかし、技術者の常識では使い物にはなるとは思えなかった。
「これでダメなら、もう後はない」。最後はまさに祈る思いだった。科学技術の世界で祈ったところでどうなるものでもない。 しかしYは思わず手を合わせて、テストに挑んだ。

テスト結果。レポートを一べつした瞬間、Yの手は震えた。

写真 : 研究開発の様子

そこには開発チームが一年以上追いかけていた答えがあった。 技術の常識を超えた材料の微妙なバランスによって、求め続けた構造をついに作り上げることに成功したのだった。

この瞬間から、開発チームを悩ませ続けた問題は一気に解消していった。
後日、Yはこのときを思い出して、「けっしてあきらめずに、必死になって取り組んだので、神様が助けてくれた」と、およそ技術者らしからぬ言葉を口にしている。 きっと、最先端の技術に挑戦するということは、最後の最後は人知を超えたところに答えを見つけることかもしれない。

インクジェットの駆動心臓部である圧電アクチュエータの開発に成功したことで、Yらの開 発チームはその後、世界最高特性のインクジェットプリントヘッドの製品化を果たすことができた。

そして今、新たに設立されたインクジェット事業部のもとで次世代の製品開発に挑んでいる。

世界一というあえて高い目標を掲げて開発に挑む

S.H 総合研究所 SOFCプロジェクト 開発リーダー
写真 : 鹿児島国分工場 鹿児島国分工場

インクジェット事業部の責任者のS.Hはこう語る。

私はインクジェット事業を「感動、幸せ、価値創造事業」と位置づけています。 印刷業界に革命を起こすという理念のもと、世界最高性能のインクジェットプリントヘッドの開発をめざしてきました。そのためには、技術者として妥協を許さず、ユーザーであるお客様の立場での物づくりを追求しています。時には開発メンバーに厳しい注文をつけることがありますが、だれもが高い志を持って、チームワークを活かして仕事に臨んでいます

世界の頂点をめざすということは、道のないところを進んでいかなければなりません。数多くの難問に直面し、「こんなこと、できるか!」と頭を抱えることもしばしばあります。しかし、どんな事態に陥っても、「できない」と言って逃げることはしません。それが京セラの技術者です。社内に蓄積している最先端の技術を駆使するとともに、最後は気合いと負けん気魂。そしてチームワークで、自分たちの前に立ちはだかっている壁を乗り越えていきます。

こんな精神論を述べると時代錯誤と思われるかもしれませんが、世界でトップをめざすには「どんな難問でも、いつかは解決の扉が開く」という前向きな思いが欠かせないのは事実です。私たちは今後もインクジェットプリントヘッドの分野で世界をリードし、世の中のために役立つ製品を生み出していきたいと願っています。

VIDEO INTERVIEW

Q.京セラを志望する学生のみなさんへメッセージをお願いします。

A. 「決して諦めず、一歩ずつ進んでいけば、山を越えられます。前向きな気持ちでがんばってください。」

Y.Y

ビデオインタビュー
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