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多摩少年院を訪問
今から22年前のまだ寒い3月、稲盛は東京都八王子市にある多摩少年院を訪問しました。
当時、稲盛は少年院などで相談や教育することを通じ、非行少年の社会復帰を助けるボランティア団体(公財)全国篤志面接委員連盟の会長であることから実現したことでした。少年院で職業実習などを視察したのち、15歳から19歳の約180名の青少年を前に、講演を行いました。
「自分が今まで犯したことは、十分に反省しなければいけません。(中略)その上で、今日生きていることに感謝し、先生方に教えていただいたことに感謝し、そして一刻も早くここを出してもらったなら、ぜひ社会で誰にも負けない努力を重ねて下さい。そうすれば、皆さんが想像もしないほどのすばらしい人生が開けてくるはずです」
稲盛は、更生活動にあたる全国篤志面接委員連盟の存在を知ったとき、世の中にはなんと心のきれいな人がいるものか、と感銘を受けたといいます。会長を引き受けるにあたっても、ただ引き受けるのではなく、何かできることはないかと考え、少年院の訪問を決めたのでした。稲盛は、自身の不運続きの青年時代を例えに、どんなに苦しくても前向きに生きることを誓い努力を続けてきたことを伝え、これからの人生をどう生きるべきなのか、少年たちに奮起を促したのでした。