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稲盛ゆかりの地をめぐる-「国内3つの『稲盛ホール』」―

稲盛ゆかりの地をめぐる。今回はちょっと趣向を変えて「稲盛ホール」という名称に着目してみたいと思います。
稲盛の社会活動のひとつに、地方自治体や大学等研究機関への寄付があります。寄付金は公共的な役割を持った施設へと姿を変え、世の人々のために役立てるべく、さまざまな形で活用されています。その際、寄贈者である「稲盛」の名を付けていただいた施設はいくつかあるのですが、その中に「稲盛ホール」という施設がまったく同じ名称で国内に3カ所あることはあまり知られてはいません。
ゆかりの地として挙げる際に混同される方もいらっしゃることから ここで整理してみたいと思います。
まず、最初の「稲盛ホール」は、1987年完成の京都府総合見本市会館(京都パルスプラザ)内に設けられました。3つのホールの中でも最大の588席を有し、京都経済・府民文化の振興に資するという目的のホール会場として、コンサートや講演会にと活用されています。
2つ目は、2004年に京都大学医学部創立100周年記念に寄贈された「芝蘭会館」の2Fに230席を有する「稲盛ホール」です。社会の連携及び医学教育の発展のため、学会や研究発表の場として活用されています。
そして最後は、福岡県にある九州大学伊都キャンパス内にある、稲盛財団記念館内の「稲盛ホール」です。大学創立100周年を機に、「知の新世紀を拓く」新しい教育研究拠点の構築に賛同した稲盛が、稲盛財団を通じて寄贈した288席のホールです。
ちなみに、施設の中でも比較的有名な、鹿児島大学工学部の稲盛会館内のホール。「稲盛ホール」と混同されることもあるのですが、こちらは稲盛の両親の名前から命名された「キミ&ケサ メモリアルホール」という名称です。こうした施設のありようを振り返ってみますと、お世話になった地域や母校への恩返し、未来を切り拓く研究者への環境面からの支援など、さまざまな動機で寄付を行った稲盛の思いの根底には常に利他の心があったことが伝わってきます。
京都パルスプラザ「稲盛ホール」
http://pulseplaza.jp/floor/ex_inamori.html
京都大学「芝蘭会館 稲盛ホール」
https://www.med.kyoto-u.ac.jp/facilities/shiran/
九州大学「稲盛財団記念館 稲盛ホール」
https://www.inamori-center.kyushu-u.ac.jp/
※参考:鹿児島大学「稲盛会館 キミ&ケサ メモリアルホール」
https://www.eng.kagoshima-u.ac.jp/inamori/