アメーバ経営に関する発言
稲盛は、京セラを経営する中で、独自の経営管理手法「アメーバ経営」を生み出しました。このページでは、書籍『アメーバ経営』(日本経済新聞出版社)などから、アメーバ経営に関する稲盛の発言をご紹介します。
全員参加経営を実践する
「アメーバ経営では、会社の経営方針のもと、アメーバリーダーにその経営が任されている。リーダーは小さな組織の経営者として、上司の承認を得ながら自ら経営計画を立て、実行の任にあたる。そのため、アメーバ経営では、経験は短くても経営者意識にあふれるリーダーを育成することができる。
そのリーダーが中心となり、アメーバの構成メンバーは、自らの目標を立てて、それぞれの立場で目標達成に向けて最大限に努力する。その結果、全員が目標達成に向けて力を結集する「全員参加経営」が実践できるのである。」書籍『アメーバ経営』
独立採算で運営する小集団に分ける
「私が経営の実体験のなかで創り出した「アメーバ経営」は、大きな組織を独立採算で運営する小集団に分けて、その小さな組織にリーダーを任命して、共同経営のようなかたちで会社を経営する。
このような経営手法を用いれば、会社の隅々にまで目が行き届き、きめ細やかな組織運営がおこなえるようになるので、それまで収益性が低迷していた会社でも、想像もつかないほどの高収益企業に変身することができる。」書籍『アメーバ経営』
人の心をベースとした経営
「(京セラ創業)当時、私は、経営に関してはまったくの素人であったので、何を頼りに経営をしていくべきかで絶えず悩んでいたが、やがて、京セラ創業のベースとなった「人の心」というものが経営を進めていくうえで大切なものではないだろうかと考えるようになった。
非常に移ろいやすいのも人の心なら、ひとたび結ばれると世の中でこれくらい強固なものもない。歴史をひもといても、人の心がどれほど偉大なことを成しうるかということは枚挙にいとまがない。集団を率いていくには、結局、人の心を頼りにする以上に確かなものはない、と考えたのである。アメーバ経営においても、人の心がベースとなっている。」書籍『アメーバ経営』