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「『稲盛和夫の実学』をひもとく―原理原則に則り、物事の本質を追究する―」 鹿児島大学工学部 京セラ経営学講座(2002年12月11日、2003年7月7日) 「『稲盛和夫の実学』をひもとく―原理原則に則り、物事の本質を追究する―」 鹿児島大学工学部 京セラ経営学講座(2002年12月11日、2003年7月7日)

私の会計学の基本的な考え方<本質追究の原則>

会計・経理は、企業経営の中枢におくべきですが、「従来、会計的にはこうする」という常識を鵜呑みにしてはいけません。何が正しいのかという原理原則に基づいて、理解していくことが非常に大事です。たとえ政府が決めたことであっても、何が正しいのかという本質に照らして、納得のいくように理解していくのです。

会計の分野における原理原則に則った判断について、固定資産の減価償却に用いられる、耐用年数の例で考えてみたいと思います。

減価償却とは、固定資産である機械が正常に動く耐用年数を定め、その期間にわたって費用を計上するというものです。経理の常識では、政府が定める「法定耐用年数」に従って償却します。ところが、法定耐用年数に従うと、セラミックスを製造する機械設備は、実際には5、6年しか持たないのに、12年かけて償却することになってしまいます。法定耐用年数は、公平な課税を重視する税法において定められたものですが、機械が正常に機能する期間で費用計上するという原則を歪めてしまうときがあるのです。私は、法定耐用年数に従わず、税金を余計に払うことになる有税償却という方法をとってでも、実際に機械が動く期間内で償却するという原則に従うことにしました。

経営をする上では、原理原則に則って、物事の本質を求めなければなりません。私はそのことを「本質追究の原則」と呼んでいます。私の思想の背景には、ものごとの本質を徹底的に追究する性質があります。技術畑、研究畑において、人より少しはましな仕事ができた理由はそこにあるだろうと思っています。会計を学ぶ際にも、研究開発を行うときと同じように、「なぜそうなるんだ」と疑問をもつようにしました。

「鹿児島大学工学部 京セラ経営学講座(2002年12月11日、2003年7月7日)」要旨

人は何のために生きるのか
なぜ経営に哲学が必要なのか
人と企業を成長発展に導くもの
西郷南洲に学ぶリーダーのあるべき姿
『稲盛和夫の実学』をひもとく
アメーバ経営が持続的な企業成長をもたらす