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「人と企業を成長発展に導くもの ー日本航空再建の真の要因と日本経済の再生について―」 第20回盛和塾世界大会(2012年7月19日) 「人と企業を成長発展に導くもの ー日本航空再建の真の要因と日本経済の再生について―」 第20回盛和塾世界大会(2012年7月19日)

経営者に求められる闘争心

しかし、ここで誤解をしてはなりません。確かに心を高めることが、日本航空の再建にしろ、すばらしい成果を生むわけですが、単にきれいな心を持ちさえすればいいという単純な話ではありません。「フィロソフィ」を学び、経営者が心を高め、よい人柄になっていくことはもちろん必要なことですが、経営とはそれだけでいいわけではありません。やさしく美しい心だけでは、採算をとっていく厳しさや、不況に立ち向かっていく気概が不足し、企業を成長発展させていくことは難しくなります。

ただ優しいだけでは経営にならないのです。厳しい不況のなかにあっても、何としても売上をあげ、利益を確保していくという、すさまじいまでの気概がなければなりません。これは、一企業の経営にとどまらず、閉塞感漂う日本経済の再生に関しても同様です。現在の日本をとりまく状況を打破し、再び成長軌道に戻ろうとするなら、やはり、一人ひとりの経営者がすさまじいまでの闘争心を持つことが必要不可欠です。

とりわけ、盛和塾に集う中小企業を経営する皆さんこそ、ぜひ闘争心を燃やし、経営に臨んでいただきたいと思います。なぜなら、敗戦後の焦土のなかにあっても、不屈不撓の闘志を燃やし、会社発展に努め、日本経済の再興に尽力された創業経営者たちも、元々は中小企業出身の経営者でした。「燃える闘魂」をもって、会社を引っ張り、日本の産業界の先頭に立って尽力してきた人たち、もう一度そのような中小企業の経営者が輩出されるような活力ある社会に、この日本をしていかなければなりません。

経営において美しい心の必要性を知り、それを身につけるべく日々努めている盛和塾生は、たとえそのような激しく猛々しい闘争心を持ったとしても、美しい心が羅針盤となり、正しい方向へと進んでいくことができると私は信じています。

「第20回盛和塾世界大会(2012年7月19日)」要旨

人は何のために生きるのか
なぜ経営に哲学が必要なのか
人と企業を成長発展に導くもの
西郷南洲に学ぶリーダーのあるべき姿
『稲盛和夫の実学』をひもとく
アメーバ経営が持続的な企業成長をもたらす