トラブルシューティング

端末の各種モードについて

本製品には、以下のモードが存在する。

# モード種 説明
1 通常モード 書き込んだレシピを実行するモード。
起動時に緑LEDが点灯する。
2 工程(キッティング)モード ファームウェア更新、レシピ更新、設定値書き込みを行なうモード。
常時橙LEDが点灯する。

キッティングツールが自動的に遷移させるため、ユーザーが遭遇するケースは少ない。
例)ファームウェア更新中にアダプタ抜去
3 リカバリモード レシピの実行状態に関わらず、キッティングツールに接続できるモード。
常時橙LEDが点灯する。

リカバリーモードへの遷移方法は以下の2つ。
* ボタンを押下した状態で本製品の電源を投入する。
* 13秒長押しによるハードリセットを実行後、赤LEDが3秒点灯している間に、再度ボタンを押下する。

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デバッグサポート

本製品を積極的に活用していただくと、様々なトラブルに遭遇することがあります。本章ではトラブルに遭遇した際に、解決法を見つけるサポートとなる情報を記載します。
基本的には直面しているトラブルに該当するマニュアルご確認頂くことになりますが、代表的なトラブル例を記載するので、以下の例に該当する際は本章をご確認ください。

キッティングツールの動作異常

キッティングツールに接続できない

①レシピに不備があり再起動を繰り返していることが考えられる。

②本製品のUSB Type-Aコネクタとパソコンを接続している。

レシピツールの動作異常

レシピツールが起動出来ない

キッティングツールからレシピツールを起動しようとすると以下のエラーが発生する。

  レシピエディタ実行環境が設定されていません


WSLのインストール(もしくは更新)に失敗する

組織ポリシーなどによりMicrosoft Storeの利用が制限されている状況では、「wsl --install」及び「wsl --update」コマンドの実行に失敗することがある。


ツールボックスにカテゴリやブロックやレシピが表示されない

レシピ実行ファイルの作成失敗

レシピツール上でブロックを使ったレシピが作成出来ない

ブロックを使ったレシピ作成が出来ない要因として、レシピツール上でレシピ実行ファイルを作成する際に、エラーが発生していることが考えられる。


レシピ言語を使ったレシピが作成出来ない

レシピ言語を使ったレシピ作成が出来ない要因として、レシピ実行ファイルを作成する際に、エラーが発生していることが考えられる。

レシピの実行結果異常

レシピの実行結果が期待した動きにならない

正常にレシピ実行ファイルが生成されたとしても、正しく動作しない(動作中にエラーが発生)、期待している動作をしない事があります。

レシピツール エラーコード一覧

エラーコードNo. カテゴリ 説明
E01x プログラム開始系エラー プログラム実行関連のエラーになります。
E02x 入力設定不足系エラー ブロックの入力、設定関連のエラーになります。
E03x イベント系エラー イベントハンドリング関連のエラーになります。
E04x 振動検知系エラー 振動検知機能関連のエラーになります。
E05x 変数未定義系エラー 変数の未定義関連のエラーになります。

各カテゴリのエラーコードの詳細を以下に記載します。発生しているエラーコードの該当箇所をご確認頂き、ブロックレシピの内容をご確認ください。

E011 「プログラム開始」ブロックが設定されていません。イベントトリガー等を設定してください。
原因 「プログラム開始」ブロックの中に何も設定されていません。
解決
方法
「プログラム開始」ブロックはイベントの実行順序を定義するためのブロックです。これは多くのプログラミング言語ではmain()に相当します。何も設定されていないとプログラムは始動できません。イベント動作を引き起こす「イベントトリガー」ブロック等を設定してください。
「プログラム開始」は下記3種類のブロックを受け付けます。
・イベントトリガーを登録
・イベントトリガーを削除
・スキャン開始イベント(BLEスキャンを引き起こすトリガー)
E021 〇〇ブロックの△△が設定されていません。△△に値を設定してください。
原因 必須のValue型入力(ジグソーパズル型入力)が設定されていません。
解決
方法
提示した箇所にブロックを設定してください。
E022 〇〇ブロックの△△が設定されていません。△△に値を設定してください。
原因 必須のField型入力(テキストボックス型入力)が設定されていません。
解決
方法
提示した箇所に文字列/値を入力してください。
E023 〇〇ブロックの△△が設定されていません。△△にブロックを設定してください。
原因 必須のStatement型入力(コの字型入力)が設定されていません。
解決
方法
提示した箇所にブロックを設定してください。
注意 すべてのStatement型入力が必須ではありません。下図のように、「通信成功」の際に処理を行い、「通信失敗」の際に何もしない場合は、「通信失敗」を空のままにしておいてください。必須でないStatement型入力が空でもエラーは出ません。
E031 イベントID 〇〇が重複しています。イベントIDを修正してください。
原因 複数のイベントブロックに同じイベントIDが設定されています。
解決
方法
一つのイベントIDは一つのイベントブロックにのみ設定できます。イベントブロックごとに一意のイベントIDを設定してください。
E041 「振動検知の開始」ブロックがありません。「振動検知イベント」を実行するには「振動検知の開始」ブロックが必要になります。
原因 「振動検知イベント」ブロックが設定されていますが、「振動検知の開始」ブロックが設定されていません。
解決
方法
「振動検知の開始」ブロックを「振動検知イベント」以外のイベントブロックに設定してください。
E042 「振動検知イベント」ブロックが複数設定されています。「振動検知イベント」ブロックは1つのみ設定可能です。
原因 「振動検知イベント」ブロックが複数設定されています。
解決
方法
「振動検知イベント」ブロックは1つのみ設定可能です。余った「振動検知イベント」ブロックを削除してください。
E043 「振動検知の開始」ブロックを実行するには「振動検知イベント」ブロックが必要です。
原因 「振動検知の開始」ブロックが設定されていますが、「振動検知イベント」ブロックが設定されていません。
解決
方法
「振動検知の開始」ブロックを削除するか、「振動検知イベント」ブロックを設定してください。
E044 「振動検知の一時停止」ブロックを実行するには「振動検知イベント」ブロックが必要です。
原因 振動検知の一時停止ブロックが設定されていますが、振動検知イベントブロックが設定されていません。
解決
方法
「振動検知の一時停止」ブロックを削除するか、「振動検知イベント」と「振動検知の開始」ブロックを設定してください。
E051 文字変数△△が定義されていません。定義してから使用してください。
原因 文字変数が使用される前に定義(宣言)されていません。
解決
方法
文字変数を使用する前にサイズの定義が必要です。下記のブロック(「変数」→「文字列処理」カテゴリ)を使用して、提示したブロックの前に設置することで、使用したい文字変数のサイズを定義してください。
注意 数値変数とフラグ変数以外の変数はそれぞれ使用する前に定義が必要です。
E052 マップ変数△△が定義されていません。定義してから使用してください。
原因 マップ変数が使用される前に定義(宣言)されていません。
解決
方法
マップ変数を使用する前にサイズの定義が必要です。下記のブロック(「変数」→「マップ処理」カテゴリ)を使用して、提示したブロックの前に設置することで、使用したいマップ変数のサイズを定義してください。
注意 マップ変数の初期データの設定は任意です。
数値変数とフラグ変数以外の変数はそれぞれ使用する前に定義が必要です。
E053 リスト変数△△が定義されていません。定義してから使用してください。
原因 リスト変数(マップ型)が使用される前に定義(宣言)されていません。
解決
方法
リスト変数を使用する前にサイズの定義が必要です。下記のブロック(「変数」→「リスト変数(マップ型)処理」カテゴリ)を使用して、提示したブロックの前に設置することで、使用したいリスト変数のサイズを定義してください。
注意 リスト変数の初期データの設定は任意です。
数値変数とフラグ変数以外の変数はそれぞれ使用する前に定義が必要です。
E054 リスト変数△△が定義されていません。定義してから使用してください。
原因 リスト変数(数値型)が使用される前に定義(宣言)されていません。
解決
方法
リスト変数を使用する前にサイズの定義が必要です。下記のブロック(「変数」→「リスト変数(数値型)処理」カテゴリ)を使用して、提示したブロックの前に設置することで、使用したいリスト変数のサイズを定義してください。
注意 リスト変数の初期データの設定は任意です。
数値変数とフラグ変数以外の変数はそれぞれ使用する前に定義が必要です。
E055 リスト変数△△が定義されていません。定義してから使用してください。
原因 リスト変数(文字型)が使用される前に定義(宣言)されていません。
解決
方法
リスト変数を使用する前にサイズの定義が必要です。下記のブロック(「変数」→「リスト変数(文字型)処理」カテゴリ)を使用して、提示したブロックの前に設置することで、使用したいリスト変数のサイズを定義してください。
注意 リスト変数の初期データの設定は任意です。
数値変数とフラグ変数以外の変数はそれぞれ使用する前に定義が必要です。
E056 バイナリ変数△△が定義されていません。定義してから使用してください。
原因 バイナリ変数が使用される前に定義(宣言)されていません。
解決
方法
バイナリ変数を使用する前にサイズの定義が必要です。下記のブロック(「変数」→「バイナリ処理」カテゴリ)を使用して、提示したブロックの前に設置することで、使用したいバイナリ変数のサイズを定義してください。
注意 数値変数とフラグ変数以外の変数はそれぞれ使用する前に定義が必要です。