夏と言えば花火です。
昭和44年、家族で海水浴に行った稲盛は、子どもたちに買ってあげた花火を上げようと浜辺に行きました。そこへは近所の子どもたちも、花火を見ようと集まってきていました。自分の子どもたちの花火に火を点けようとした稲盛は、周りにいた子どもたちに気づくと、手を止め、自分の子どもたちに持たせていた花火を全部集め、周囲の子どもたちも合わせた全員に平等になるように配り直した後、火を点けていきました。
自分の子どもたちだけ花火ができて、周りの子は見ているだけというのでは寂しかろうという、稲盛の思いやりでした。これには近所の子どもたちも大喜びでした。