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稲盛和夫の読書① 人間性を高める読書

読書の秋です。今日は稲盛の読書に関するエピソードを紹介します。京セラ創業期に、経営者としての器を広げ、部下を魅了できるようになりたいと考えた稲盛は、読書を通じて人間性を高めることに励んできました。
「私の場合には専門となるセラミックス分野、そして電気通信分野の知識は持っていますし、専門書もたくさん読んできました。しかし、会社をつくってからは、それ以上に自分を磨くための哲学的、宗教的な本を読んできました。
私の寝室は壁3面が、下から上まで書棚になっています。そこに何冊あるかは分かりませんが、ぎっしりと本が詰まっています。さらに書棚に入りきらないほどありますので、机をいくつも置いて、その上に10冊も20冊も積んだままです。ベッドの横にも、常に10冊は積んであります。
それだけある書籍の、7割くらいが宗教や哲学に関する本です。それを夜、お酒を飲んで帰ってきても、寝床に入って1頁だけでも読んで寝るということを続けています。「トップの器ほどしか企業は大きくなりません」というのは、実はそういう意味なのです。人間としての器は、人間性が立派になることで大きくするしかありません。
(『機関誌盛和塾144号』より)
※写真撮影:LiVE ONE 菅野勝男氏