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稲盛に関するエピソード 「シンポジウム ―経営とこころにまつわる探究活動―」

この10月、稲盛の思いを汲んで継続されてきた学術シンポジウムが、ふたつ開催されます。
ひとつはアメーバ経営の国際的な広がりに着目し、その意義を考える「アメーバ経営学術研究会第7回シンポジウム(10/5)」。もうひとつが、「こころとArtificial Mind」をテーマとした「第4回京都こころ会議シンポジウム(10/14)」です。
アメーバ経営学術研究会は、アメーバ経営を21世紀の日本を代表する管理会計として学術的に確立すること、アメーバ経営の研究成果の発信を通じて、産業社会の啓蒙を図り、企業の発展に寄与することを目的に2006年に一橋大学、神戸大学、京都大学の経営学・会計学の研究者が集い創設されました。この研究会に対する思いを稲盛は講演で次のように述べています。
「このような(アメーバ経営という)管理会計システムを必要とされる経営者の方々は、世界中に数多くいらっしゃると思います。アメーバ経営を会計学として体系化していただき、世界的にもこの管理会計学を採用しようという機運が高まれば、すばらしいことだと思っています。
(中略)今後のさらなる研究により、純国産であるアメーバ経営管理手法が、やがて世界中の会社に普及し、会社経営に大いに貢献することを期待しております」(2009年10月 アメーバ経営学術研究会 第1回シンポジウム講演)
その一方、稲盛は財団活動を通じて2003年より5年間、京都府、京都大学と共に「京都文化会議」を催し、こころの重要性についてさまざまな提言を行うことに力を注ぎました。その精神は継承され、2007年に設立された京都大学こころの未来研究センターの活動も支援しています。
稲盛はここでの教育・研究プロジェクトや実践活動、シンポジウムを通して「こころ」の大切さをあらためて問い直し、古来の倫理観や道徳心の正しい理解と実践を京都から世界に向けて発信することで、人類の精神的な深化に貢献できることを願っています。
<第4回京都こころ会議シンポジウム(京都大学こころの未来研究センター主催)リンク>
http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/kokorosympo_4_20191014/
「経営」と「こころ」に対するあくなき探究心を専門家である研究者に託すことで、より良い世の中づくりに貢献できることを稲盛は望んできたのです。
写真:2015年9月 第1回京都こころ会議冒頭挨拶