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稲盛が創立記念式典に込めた思い

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1959年4月1日に京セラ株式会社は創業しました。以来、毎年4月には創立記念式典を実施し、こんにちまでの発展を振り返るとともに、未来に夢を描き、よりいっそうの努力を誓い合う大切な行事として続けてきました。(本年は、新型コロナウィルスの影響を考慮し、規模を縮小して一部の出席者で実施予定です)

稲盛は、かつての式典の中で京セラの創業時を次のように振り返っています。

「43年前の1959年の創業当時を思い返しますと、終戦からわずか14年しか経過しておらず、日本経済も未熟で、国民の生活レベルはたいへん低いという状況でありました。私ども京セラは、そのような貧しい経済環境の中、たとえれば、未知の荒海へ小さな船で漕ぎ出したわけであります。そのとき、私ども創業に参加した者たちは、自分の技術の可能性を試そうと、燃えるような希望と情熱を抱き、身震いするような興奮のなかで、創業の日を迎えておりました。そして、大海に向け漕ぎ出した以上、いくら荒海であろうとも、何としても"対岸"にたどり着きたいとの燃えるような闘志、思いをもって、日夜必死に社業に励んでいたことを思い出します」(2002年 創立記念式典挨拶)

当時より、稲盛をはじめ京セラの従業員は大きな夢を描き、尽きることのない情熱をもって会社を存続発展させてきました。必死の努力により難しい製品を次々と創り出し、前進を遂げてきた「創業の精神」は、こんにちの京セラの精神的バックボーンとなっています。創立記念式典は、そのような京セラをつくり上げてきた全従業員の情熱やビジョン、不断の努力に感謝の気持ちを表し、未来に向かって飛躍を誓う場なのです。

写真:1969年 創立10周年記念式典での勤続表彰者との固い握手(右が稲盛)