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心。人生を意のままにする力

『心。』(サンマーク出版)から、稲盛の言葉をご紹介いたします。
<稲盛の言葉>
よく私は、人生のあり方について「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という方程式を用いて説明するのですが、そもそもこうした方程式を思いついたのも、たいして頭もよくなく、とりたてて取り柄もない、田舎育ちの私のような人間が、どのようにしたら立派な仕事ができるだろうと考えたからでした。
熱意の大きさはもちろん必要だろう。しかし、決定的に人生を大きく変える要素があるとしたら、それは「考え方」ではないかと思いいたったのです。
ですから、「考え方×熱意×能力」で示される「人生と仕事の方程式」においては、熱意と能力はゼロからプラス100までの数字しかありませんが、考え方はマイナス100からプラス100まである。それが掛け合わされるというところがミソで、どれほど熱意や能力が立派でも、考え方がマイナスならば、すべてがマイナスになってしまいます。
つまり、すばらしい才能に恵まれ、懸命に努力を重ねて目覚ましい業績を上げたとしても、時とともに考え方がマイナスに落ち込んでしまえば、その人の人生すべてがマイナスとなり、没落への道を歩むことになります。
一方、けっして能力に恵まれたわけでもなく、逆境にさらされて苦難の道を歩んでいても、考え方がプラスであるならば、やがてその人はきっと運命を味方につけて、すばらしい人生を送るにちがいありません。
けっきょくのところ、成功や名声、称賛といった栄光も、また挫折や失敗、苦難といった逆境も、天が与えてくれた試練なのです。
だからこそ、私たちは順風満帆のときも、人生が思うままにいっていないときでも、つねに自らを反省し、心の手入れを怠らないことが必要なのです。(P174-175に掲載)