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稲盛ライブラリーこの逸品 稲盛和夫の名刺

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本日は稲盛ライブラリーの展示品から、稲盛が社長に就任した頃の名刺をご紹介します。この名刺は3階の「稲盛和夫の思想」展示フロアの正面左奥に、当時使用していた営業用カバンと並べて展示されています。

稲盛は京セラの創業者ですが、会社設立に当たっては、最大の出資をしてくださった宮木電機製作所社長の宮木男也氏に初代社長に就任いただきました。稲盛の才能を見込んで新会社の出資者を集めるのに奔走してくださった松風工業時代の上司であった青山政次氏は専務取締役、自らは製造・技術担当の取締役に就任しました。

そこには、年長者や恩のあった方々を、敬意をもって遇する稲盛の律儀な性格が表れていますが、そうした経緯があって稲盛自身が社長に就任するのは初の自前の工場である滋賀工場完成(昭和38年)後の昭和41年5月のことでした。

当時はまだ、ファインセラミックスという材料の特性や機能がよく認知されていなかったため、営業活動にはこの材料や技術のよくわかる者でないと商談が進まないことが多く、稲盛自らが出向くことがしばしばでした。西ノ京原町と滋賀工場に分かれた開発製造部門を率いながら、一方で営業活動に各地を奔走する。そんな稲盛の八面六臂の活躍の余韻をうかがわせる展示品です。

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写真
1枚目:展示された稲盛のカバンと名刺
2枚目:名刺の詳細画像