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泣き虫少年の入学式

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4月は入学式や入社式など、新生活をスタートされる方も多いのではないでしょうか。新生活のスタートにちなみ、稲盛の小学校入学式のエピソードをご紹介します。

「稲盛家の泣き虫も小学校に入学することになった。1938年(昭和13年)の春だ。家からほど近い西田小学校の入学式に母に連れられて行った。式の後、各クラスに分けられて教室の自分の席に着いた。

よかったのはそこまでだ。先生の話がひとまず済んで、「父兄の皆さん、どうぞお引き取り下さい」と聞いたとたん頭が真っ白になった。母が自分をおいていく。そう思ったら涙があふれてきた。帰るに帰れず母は教室の後ろでたった一人最後まで残ってくれた。『あんな恥ずかしいことはなかった』といつまでもいわれた」(『ガキの自叙伝』日本経済新聞出版社)

小さい頃は泣き虫で、小学校も入学から1ヶ月は「学校に行かない」と泣いては駄々をこねていた和夫少年。当時、3歳年上の兄や母、叔父が交代で小学校に連れていっていました。

やがてはガキ大将となって学校生活を満喫し、ゆくゆくは京セラをはじめ、いくつも会社を経営してたくさんの従業員を抱えるまでになるのですが、そんなことを知る由もない母は、「どうしてこの子はこうも弱虫なのかな」と思ったそうです。

4月にNHKにて『わたしの青春ノート「稲盛和夫」』が放送されます。これは1986年に制作された番組の再放送で、当時54歳の稲盛が2人の高校生に「リーダーシップとはどのように培っていくものか」について語ります。放送日時は改めてお知らせいたします。今日ご紹介した小学校入学についても触れていますので、ぜひご覧ください。