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読書の日
猛暑の夏が過ぎ、朝晩に秋を感じる頃となりました。秋といえば、食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋、読書の秋。10月27日は読書の日です。今日は秋の夜長にぴったりな、読書についての稲盛の思いをご紹介します。
稲盛は自著『心を高める、経営を伸ばす』の中で、次のように語っています。
「自分を高めるために読書をしてほしいと思います。真剣になって、良い本を読むということをぜひとも行っていただきたいのです。私は、仕事で遅くなったとしても、あるいはお客様とお酒を飲んで帰った夜も、必ず本を読みます。読むといっても、机の前にすわって読むわけではなく、枕元に主に哲学とか中国の古典の本がたくさん置いてあり、それを読むのです。また、トイレへも、風呂へも本を持って入ります。そして日曜日が休みのときは、一日中本を読んでいます。
皆さんは忙しい日々を過ごしておられ、そのために時間がないと考えておられるかもしれませんが、その限られた時間の中でも、書物に親しみ、感激に心ふるえるようなときを持つことは可能です。もちろん、皆さんが仕事で苦労し、その実践の中で自分を磨き、かち得たものが一番重要なのですが、それに加えて読書で、自分が経験していないことを吸収し、経験したことを整理していくことが必要です。この実践と読書が、人間の精神の骨格をつくっていくのです。」
文化庁の世論調査によると本を全く読まない人が増えているのだそう。スマートフォンやPCから手軽に情報を得られる時代ですが、この秋の夜、デジタル世界のスピードとあふれる情報の渦から離れ、ゆっくりと本をめくってみませんか。
写真:神崎 順一