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稲盛和夫が好きな〇〇「しんこ団子(※ちんこ団子)」
稲盛は、左党(お酒好き)である一方、甘味にも目がありません。
とりわけ故郷鹿児島では、島津家別邸「仙巌園」でいただける両棒餅(じゃんぼもち)を好んだことがよく知られ、稲盛の青春時代を描いたNHKの番組で、満面笑みをたたえ、餅を頬張る姿が放映されたこともありました。
知る人ぞ知る、稲盛が好んだもう一つの故郷の甘味が、「しんこ団子(ちんこ団子)」です。これは、鹿児島県薩摩川内市周辺で古くから親しまれている、醤油を塗って焼いた素朴な団子です。名前の由来は「小さいもの」を意味する方言「ちんこい」からきているといいます。
京セラは1969年7月、この薩摩川内市に、半導体部品の量産工場として、鹿児島県内第一号の工場を稼働させました。会社創業以来の大規模な設備投資を行ったことから、70年代初頭にかけて、稲盛は毎週のように京都から夜行列車に乗り、川内工場を訪れていました。しかしその後、会社のさらなる発展とともに、多忙を極めた稲盛は、次第に地方の工場を訪れる機会が少なくなっていきました。
2015年6月、稲盛との接点を多くの従業員につくることを目的に開催された、第1回「名誉会長セミナー」が川内工場で開催されることになり、稲盛は16年ぶりに薩摩川内市を訪ねることになりました。
万端準備を整え、工場正門で工場長以下「今や遅し」と到着を待っていましたが、予定時刻を過ぎても稲盛を乗せた社有車が到着しません。
やがて10~15分ほど遅れて着いたのですが、渋滞もないはずですから、みんないぶかっていますと、「ごめんな。しんこ団子を買いに行っとった」と、稲盛が正直に白状しました。稲盛は、京セラ大発展の契機となった川内工場での苦闘の日々を、懐かしい味を通じて思い返していたのかもしれません。
甘味でパワーを得た稲盛の講話、コンパでのねぎらいが、この日、川内工場の社員たちに大いなる感動を呼んだことは言うまでもありません。