高品質なSiC単結晶の成長方法

京セラは、過去にキラー欠陥の少ないSiC単結晶の長時間成長方法の開発に成功し、
この度、本技術に関する特許ライセンスを提供することと致しました。
京セラ製高品質SiC単結晶の長時間成長の実現
SiC(炭化ケイ素)は、そのバンドギャップの広さや、絶縁破壊電界強度の高さからパワーデバイスなどの用途で注目されている材料の1つです。
京セラは、SiCの材料としての可能性に注目し、2010年から、SiC単結晶の溶液成長方法の開発を進めてきました。しかし、SiC単結晶を安定して成長させることは難しく、特に、いわゆるキラー欠陥と言われる基底面転位の発生を抑制することが大きな課題でした。これに対して、SiC単結晶の成長中に溶液温度を変動させるという独自の方法により転位の発生を80時間抑制することに成功し(※1)、本方法を使用して200時間もの長時間成長(※2)を達成しています。
※1:x線トポグラフィーによる評価にて、基底面転位を確認できませんでした。
※2:右図は独自手法によって育成した、直径2inch、厚さ6mmのSiC単結晶の現物写真

この度、上記独自手法を含むSiC単結晶の長時間成長方法に関する全11件の特許権について、お申し出に応じてライセンスを提供させていただきます。さらに、SiC単結晶の成長サンプルおよび実験記録などを併せて提供することも可能です。ご興味ある方は下記お問い合わせフォームよりご連絡をいただければ幸いです。
ライセンス可能特許
※本ページは、掲載時点の情報に基づいて作成しており、特許の権利状況等は最新の状況とは異なる場合があります。