細胞分離・濃度計測
デバイス
の開発
日本語(本編)【2分42秒】
デバイス
の開発
注目ポイント
本製品の開発には、印刷機器に搭載されるプリンティングデバイスで培った微細加工技術(フォトリソグラフィ)が活かされています。超微細な流路を樹脂製のプレートに形成することで、細胞のような小さな物質を連続的に分離できるデバイスを開発することができました。また、細胞の計測は、プリンターのトナー濃度検出用の受発光センサを応用し、超小型のLEDとPD(フォトダイオード)を同一のシリコン基板上に形成する独自技術を採用することで、デバイスの小型化に成功しました。
検査・分析作業の前工程の自動化に貢献
現在、血液などから遺伝子を含む細胞を分離し、細胞濃度を計測する工程では、熟練した技能者による専用試薬の調合や研究機器の操作などが必要で、人材不足や作業の効率化などが大きな課題となっています。今回開発に成功した本デバイスを使用することにより、検査・分析作業の前工程の自動化を可能にし、省人化や作業時間の短縮を実現します。また、多数並列処理を行えば、現状の作業に比べ10倍以上の高い生産性を可能にします。
急成長を遂げるライフサイエンス分野
世界各国で医療費の増加が深刻な問題となっています。ライフサイエンス分野では、生体中の遺伝子やたんぱく質などを用いた最先端の検査技術の研究開発が世界中で盛んにおこなわれ、早期診断や未病医療、予防治療のための次世代検査の市場が急速に拡大することが予想されています。次世代検査市場は10年後に約1兆5,000億円規模になると見込まれています。
ライフサイエンス分野へ幅広く展開
今後は、これまで培ってきた固有技術をいかし、検査・分析の対応範囲をさらに広げていくことで、多くの研究用途などへ展開し、健康寿命などを対象とするライフサイエンス分野の発展に貢献してまいります。