トピックス

2020年

2020年09月24日

半導体デバイスの高性能化に貢献

「令和2年度全国発明表彰 発明賞」を受賞

低比重・低熱膨張コージェライト材料の開発

2020年09月24日

トピックスは報道機関向けの発表文章であり、そこに掲載されている情報は発表日現在のものです。ご覧になった時点ではその内容が異なっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

京セラ株式会社(社長:谷本 秀夫、以下京セラ)は、半導体デバイスの製造に使用される半導体露光装置のウェハーステージ用に、京セラが独自に開発・実用化した低比重・低熱膨張コージェライト(特許第5762522号)について、公益社団法人発明協会が主催する「令和2年度全国発明表彰 発明賞」を受賞しましたので、お知らせいたします。
本表彰は、日本の科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に、技術的に優れた進歩性を有し、顕著な実施効果を挙げている発明を対象として、1919年(大正8年)から実施されています。

※ レーザー光により、微細な電子回路を露光する(焼き付ける)装置

■ 受賞理由
パソコンやスマートフォン等の電子機器の性能向上に寄与する高性能な半導体デバイスを製造するには、高い重ね合わせ精度とウェハー処理スピードを有する半導体露光装置が必要となります。これらの実現には、ウェハーステージ用の部材として、露光処理時の熱による寸法変化を抑える低熱膨張性と、ステージ移動の高速化に寄与する高比剛性を兼ね備えた材料が求められます。当社では、高比剛性を有するセラミックスの一種であるコージェライトを用いることで、この要求に応える優れた材料を発明しました。現在、世界で主流となっているArF(フッ化アルゴン)液浸露光装置に採用されており、半導体デバイスの高性能化と普及拡大に寄与したことが高く評価されました。

■ コージェライトについて
セラミック材料の一種であるコージェライトは、低熱膨張ガラスの約1.6倍の比剛性を持ち、世界に先駆けて熱膨張係数の保証値0 ± 20ppb/Kを達成しました。本材料を用いたウェハーステージは、半導体露光装置の微細化トレンドに対応し、測定装置の高精度化への貢献が期待されており、天文、宇宙分野での応用展開も進められています。
写真:人工衛星などに使用されるコージェライト部品
人工衛星などに使用されるコージェライト部品

京セラは、今後もセラミックス材料開発の分野をリードし、快適で豊かな生活を支える新技術創出の可能性を追求してまいります。

トピックスは報道機関向けの発表文章であり、そこに掲載されている情報は発表日現在のものです。ご覧になった時点ではその内容が異なっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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