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母キミ、父畩市(けさいち)への思い

9月16日は敬老の日です。今日は稲盛の父母への思いが込められた、母校鹿児島大学に寄贈した稲盛会館についてご紹介します。
1991年に鹿児島大学工学部創立50周年に当たり、同窓会から記念館建設の要請が稲盛に来ました。迷っていたところ、両親から「お世話になった大学だから」という強い勧めがあり、引き受けることになりました。設計にあたっては、建築家の安藤忠雄さんが建物の中に卵(創造の生命が宿る小宇宙をイメージしたもの)が入っているようなユニークなデザインを考案し、1994年に完成しました。会館建設を喜んでくれた母キミと父畩市の名前を取って、「キミ&ケサ メモリアルホール」と命名されました。
残念ながら竣工時には両親はすでに他界していましたが、生前に二人は建設現場を訪れ、完成を楽しみにしていたといいます。
後年稲盛は、「私はあれだけの苦労をして私たちを育ててくれた両親に、できうる限りの恩返しをしたいと思っていた」(『ごてやん』より)と述懐しており、歳を重ねた今でもなお、時折、その笑顔を思い出しては「お母さん」と思わずつぶやくことがあるそうです。
写真:鹿児島大学稲盛会館(キミ&ケサ メモリアルホール)