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稲盛のエピソード「桜」

春、桜花は私たちの心にその美しさを訴え掛けてきます。今日は、2012年4月に日本航空が米国ボストンへの直行便を開設した際に現地を訪れ、桜寄贈の植樹祭に参加した折の稲盛の言葉を紹介します。
「1912年に日本の桜がアメリカに寄贈されて、ちょうど100周年に当たるこの年に、栄えある植樹の機会をいただき、光栄に存じます。日本人にとりまして、桜とは格別の存在であります。日本には、和歌という、短い定型詩の文化が古来連綿と続いております。その中で、日本を代表する国語学者の本居宣長が詠んだ一首に、日本人の心、つまり大和心を問うたものがあります。それは、次のようなものです。
敷島の 大和心を人問はば 朝日に匂ふ 山桜花
つまり、日本人の心とはどのようなものかと問われたなら、昇る朝日に映えるように、山中でしめやかに咲く桜の花だというのです。清楚で可憐にして謙虚というように、日本人が美徳とするところを表し、その魂を打つのが、桜の花なのであります」(2012年4月18日 ボストン桜寄贈100周年記念植樹祭でのスピーチより)

写真:記念植樹祭でスピーチする稲盛