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心。人生を意のままにする力⑨

200528

『心。』(サンマーク出版)から、稲盛の言葉をご紹介いたします。

<稲盛の言葉>
会社を経営していると、いかにもよさそうな儲け話を甘い言葉で持ち込んでくる人、善人ぶった顔をして人を利用したり、だまそうとしたりする人が後を絶ちません。こちらの心が欲にまみれていたら、あっというまにそういうワナにはまってしまいます。

ですから、耳触りのいい儲け話や都合のよい商談が持ち込まれるたびに、私は「悪魔のささやき」といって相手にせず、それによって自らの心を汚さないようにいさめたものです。
同様のことは、自分が真剣に取り組んでいることに関して、理由なく批判をしたり、足を引っ張ってきたりする人たちに対してもいえます。

日本航空の再建が予想を上回るペースで進み、大きな成果を上げはじめたとき、聞こえてきたのは称賛や祝福の声ばかりではありませんでした。なかにはいわれなき批判や誹謗中傷もあり、また事実と異なる内容の記事が報道されることもありました。

しかし、私はまわりの幹部や関係者に、こうした悪しき声にはいっさい耳を傾けるな、相手にするなと命じました。そうした相手に対して反論しようとしたり、打ち勝とうと思ったとたんに、こちらの心も汚れてしまうからです。

根拠もなく人をおとしめようとする人たちは、ほうっておけばそれ相応の報いを受けるもの。
そのような人が近づいてきても、同調したり、対抗したりしなければ、彼らはやがて静かに去っていくものです。(P79-80に掲載)