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ライブラリーこの逸品 青年経営者 稲盛和夫の備忘録

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稲盛ライブラリー最大の宝ともいうべき収蔵品が、この稲盛自身の手による備忘録です。
1959年(昭和34年)3月17日から1972年(昭和47年)2月7日まで、つまり京セラ創業直前から13年間におよぶ、青年経営者稲盛和夫の日々の活動と思いが、全15冊にわたり、克明に記されています。

B6サイズのルーズリーフ形式の手帳には、几帳面な文字でびっしりと書き込まれています。どの頁にも殴り書きは見当たりません。総字数は105万7千字におよぶほか、稲盛自身がフリーハンドで書き込んだ図表が320点も添えられています。毎日毎日勤勉に働き、誠実に生きていた青年稲盛和夫の姿が浮かんでくるようです。

記述内容は、今日の仕事の振り返り(受注や生産活動の記録)と明日の行動予定(to do)が主となりますが、特筆すべきは、創業間もない中小零細企業の頃から、将来に向けた展望(将来の製品開発、事業展開構想)が随所に見られることです。

若いときから壮大なビジョンを描き、誰にも負けない努力を続けてきたこと、つまり日々の地味な努力が、偉大なことを成し遂げる、すばらしい力を持っていることが実感できる逸品です。

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3枚目:1959年 創業の年に記されたメモ。経営資源の乏しい創業当時から、あらゆる可能性を模索していたことが伺える。