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ボクシングと稲盛

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5月19日はボクシングの日。稲盛も大のボクシングファンで、NHKのインタビューに次のように答えています。「今でもボクシングが好きで、テレビではボクシングをよく見て、家内にも『あなた、じいさんになってまでボクシングを見て、テレビで一喜一憂しているのはおかしいではありませんか』と言われるのです」

なぜ、稲盛はボクシングが好きなのでしょう。1977年2月の「研究開発をどのように捉えていくか」と題した講演において、クリエイティブなこと、チャレンジングなことに遭遇したときに「狂」の世界に入れる人でなければならず、それは、打ちのめされても体力の限界のところから踏ん張っていくボクシングに例えられるといいます。

また2005年には、京セラの執行役員数名を引き連れ、大阪までボクシング観戦に行っています。そのことを、試合直後の京セラ社内講話で、このように話しています。「経営をやっていくときには、燃えるような闘魂がいる。だから、そういうものを実際に見てみましょう。どういうものが闘志なのか。我々は静かな経営をやっていますけれども、そのなかに、燃えるような闘魂、闘志というものが要るのだということを、目の当たりに見てこよう」
百聞は一見にしかず、稲盛は、グローブが顔面を捉える音が響き、ボクサーの顔面からほとばしる汗や鮮血が吹き飛ぶリングサイドで、京セラの次代を担う経営者たちに、経営における闘魂の必要性を実感してほしかったのです。

そんな闘魂あふれる稲盛だけに、かつて秘書たちは稲盛への誕生プレゼントに、パンチングマシーン(パンチを磨く練習用具)を贈ったことがありました。その狙いは、稲盛の体力づくりであるとともに、日頃部下に向けられる厳しい指導を振り向けることにあったとかなかったとか。

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1枚目:書籍『燃える闘魂』の書影
2枚目:役員と観戦した試合の写真