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『稲盛和夫研究』創刊第1号の論文紹介③ 「日本経営史からみた稲盛和夫・京セラ研究の意義と課題」
紀要『稲盛和夫研究』創刊第1号から論文の内容についてシリーズでご紹介します。
第3回は、稲盛和夫研究会の経営活動分科会に所属する金容度教授(法政大学経営学部)の論文「日本経営史からみた稲盛和夫・京セラ研究の意義と課題」です。
本論文は2021年8月26日に開催された第1回稲盛和夫研究会シンポジウム「稲盛和夫研究にいかに取り組むか」での研究報告をベースに執筆された論考であり、金教授はこの中で経営者としての稲盛和夫を研究する意義について、次のように総括しています。
「日本経営史からみて、戦後日本の代表的な企業家の一人である稲盛和夫についての研究の意義は大きい。まず、昭和期を通して中小企業を成長させ、平成時代には新事業で新企業を成功させると共に不振に陥った企業を再生させ、また後進の企業家を養成したという点で稲盛は『時代』の企業家であった。そこにまず企業家稲盛の研究の意義がある。また、戦後日本の主力のタイプの1つである創業型経営者の代表例である点でも、稲盛研究の意義を見出すことができる。それに、企業家個人の経営哲学と個別企業特有の経営方法、経営手法との関連を解明できることからも、日本経営史の一環として稲盛についての研究の意義を見出せる」
(『稲盛和夫研究』第1号、87頁)
発売:京都大学学術出版会(冊子版については、以下のサイトから購入可能です)
https://www.kyoto-up.or.jp/series.php?id=159
ISBN 978-4-8140-0417-1 / PRINT ISSN 2436-827X / ONLINE ISSN 2436-8261
※今回取り上げた論文の電子ジャーナル版については、J-STAGEにて閲覧可能です。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/inamori/1/1/1_73/_article/-char/ja