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『稲盛和夫研究』創刊第1号の論文紹介⑥ 「稲盛和夫研究に資するアーカイブのためのRDFグラフ構築の可能性に関するアクターネットワーク理論的視座からの考察」
紀要『稲盛和夫研究』創刊第1号から論文の内容についてシリーズでご紹介します。
第6回は、稲盛和夫研究会のアーカイブ研究分科会に所属する辻村優英氏(公益財団法人稲盛財団学術部)の論文「稲盛和夫研究に資するアーカイブのためのRDFグラフ構築の可能性に関するアクターネットワーク理論的視座からの考察」です。
著者の辻村氏は神戸大学経済経営研究所附属企業資料総合センターにて「鐘紡資料データベース」の開発に携わった経験を持っており、その知見を踏まえて、稲盛和夫研究に資するデジタルアーカイブのあり方について、本論文で次のような可能性を提示しています。
「本稿の目的は、稲盛和夫研究に資するデジタルアーカイブ構築の可能性、特に資料のデジタルアーカイブから知識のデジタルアーカイブとでも呼べるものへの拡張の可能性を探ることにある。ここでいう『資料のデジタルアーカイブ』が意味しているのは、アナログの現物資料やデジタル資料の書誌情報に関するメタデータをデータベースに収録・検索し、資料にアクセスできるシステムのことである。
それに対し、『知識のデジタルアーカイブ』は資料のデジタルアーカイブを基本としつつも、そこで扱おうとする対象は資料の書誌情報に関するメタデータに限定されない。(中略)デジタルアーカイブの対象となるものを、資料の書誌情報というひとつの枠組みに限定することなく、他の様々なリソースと連関させることで、稲盛和夫研究に資するデジタルアーカイブの拡張の可能性を探ろうとする」(『稲盛和夫研究』第1号、37頁)
発 売:京都大学学術出版会(冊子版については、以下のサイトから購入可能です)
https://www.kyoto-up.or.jp/series.php?id=159
ISBN 978-4-8140-0417-1 / PRINT ISSN 2436-827X / ONLINE ISSN 2436-8261
※今回取り上げた論文の電子ジャーナル版については、J-STAGEにて閲覧可能です。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/inamori/1/1/1_37/_article/-char/ja