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稲盛和夫の生涯①「泣き虫からガキ大将へ」

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今月より稲盛の生涯における代表的な出来事を、エピソードを交えてご紹介します。
この原稿は、もともと社内用に書かれたものを編集しており、稲盛の人柄やそこに込められた思い、フィロソフィをより感じていただけるよう作成しています。

1932年(昭和7年)1月30日、京セラ株式会社創業者である稲盛和夫は鹿児島市薬師町(現城西町)で、7人兄弟の次男として生まれました。職人気質の実直で慎重居士の父と、明るく社交家の母。両親は印刷と紙袋の製袋の商売を営んでいました。
子どもの頃の稲盛は、母親の後ろを追いかけているような甘えん坊。仕事で忙しい母がかまってくれないと3時間も泣き続けるような子でした。

そんな泣き虫の少年が小学校に入学し環境に慣れるに従い、ガキ大将となってケンカと遊びに明け暮れていきました。ガキ大将がまとめるのは、子ども社会の小さな派閥。とはいえ、そこでの人間模様は大人の世界の縮図でした。派閥はボスが取り仕切らないことにはおさまりません。しかし指図しすぎると嫌がられます。また、お菓子を皆に分け与える気遣いや、ケンカでは決してひるまない強さがなければ、子分からは容赦なく見捨てられます。このとき得た教訓が、のちに経営者となった時に生かされるのでした。