Facebookアーカイブ
稲盛ゆかりの地を巡る-鹿児島県立博物館(旧鹿児島県立図書館)
稲盛ゆかりの地を巡る、今回は稲盛が鹿児島大学の学生時代に足しげく通った鹿児島県立図書館(1953年3月改装、現在は鹿児島県立博物館となっている)です。稲盛の大学生活は、趣味や遊びに目もくれず、来る日も来る日も勉強に明け暮れたといいます。当時、大学図書館と県立図書館に通い詰めた日々を次のように振り返っています。
「幸いに大学に入ることができました。普通は、みんな大学までは勉強をして、大学に入ったら遊ぶと言いますけれども、私の場合にはお金がなかったこともありますが、大学の4年間、中学、高校で勉強していなかったこと、また知的なものに飢えていたこともあって、本当に勉強をしました。
学校で勉強するだけではなくて、図書館で夜遅くまで文献を調べるという。遊ぶお金がなかったせいもあって、下駄履きで学校に行き、帰りは県の図書館に寄って夜遅くまで勉強をしたものです。自分がみんなからたいへん遅れているという意識があって、まさにガリ勉と言われるような、ガリガリ亡者みたいに勉強をしていました。
もちろん、大学で試験があります。たとえば、物理はここからここまでの範囲で、いつから試験があると決まっています。ですから、学期のあいだに習ったところ、本を一冊なら一冊、試験日まで全部復習し、どこから問題が出ても解けるように準備さえしておけば、試験はいい点数が取れるに決まっています。私の場合は、試験の1週間から2週間前には全部、何回も復習をして、どこから問題が出ても100点満点取れるぐらいに勉強していました。(1999年6月2日 盛和塾静岡例会での講話)
稲盛の完璧主義の一端を示す徹底した試験対策。勉強したい苦学生にとって、公立の図書館はありがたい存在だったに違いありません。この図書館は現在、鹿児島県登録有形文化財(建造物)の建屋はそのままに、県の豊かな自然を紹介する自然史系博物館となっています。立地周辺には美術館や図書館が点在し、「鹿児島文化ゾーン」と呼ばれる見どころの多いエリアとなっています。
写真
1枚目:鹿児島県立博物館
2枚目:鹿児島大学時代の稲盛