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『経営12カ条 経営者として貫くべきこと』⑤

230831

『経営12カ条 経営者として貫くべきこと』(日経BP)から、稲盛の言葉をご紹介いたします。

「売上最大、経費最小」を実践するためには、業績が組織ごとに、かつリアルタイムにわかる管理会計システムが不可欠です。組織の業績向上に貢献する会計システムや仕組みを構築することも、経営者の大切な役割のひとつです。

経営者の強い思いとあふれる情熱、そして誰にも負けない努力と絶えざる創意工夫があれば企業は成長発展を遂げていきますが、成長し組織が拡大していくなかで経営の実態がわからなくなり、行き詰まってしまうこともあります。そうならないようにするためには、組織が拡大してもその実態がリアルタイムにわかる、きめ細かな管理の仕組みが必要です。

つまり、経営を盤石なものとするためには、精緻な管理会計システムの構築が不可欠なのです。そのために私が京セラ創立間もないころから苦心してつくり上げてきたのが、「アメーバ経営」です。

アメーバ経営は、一般の財務会計とは異なり、経営者が経営をするために用いる管理会計手法です。京セラにはいまも数名から十数名で構成される「アメーバ」と呼ばれる小集団が1000以上も存在し、それぞれのアメーバのリーダーが、あたかも中小企業の経営者のように自分のアメーバの経営を行っています。
(『経営12カ条』「第5条 売上を最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える」p.107-108 日本経済新聞出版)