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稲盛ゆかりの地を巡る-「アメリカ ロサンゼルス ビバリーヒルズのイナモリ・ジュエリー」
稲盛ゆかりの地を巡る。今回は稲盛の写真の中でも、唯一白いタキシードを着た一枚が撮影された「イナモリ・ジュエリー」ビバリーヒルズ店を紹介します。
同店は、京セラ宝飾事業のアメリカ進出の拠点であり、1978年8月、米国屈指の一流専門店街であるロデオ・ドライブに、グッチやエルメスなどのハイブランドと軒を並べる宝石店としてオープンしました。エメラルドやアレキサンドライトといった、京セラが生み出した再結晶宝石販売の世界展開を夢見た稲盛の思いが実現したものです。
当時の京セラ社内報では、ビバリーヒルズ市長と稲盛、KII(現地法人キョウセラインターナショナル)社長の上西らによるテープカットの模様や、その後、200メートルほど離れたビバリーウィルシャーホテルで、盛大なグランドオープニングセレモニーが行われたと伝えています。パーティーには日本総領事ご夫妻をはじめ、俳優のポールニューマン夫人、タレントの和田アキ子さんら政界財界芸能界の著名人が1,000名以上来場されたそうです。
稲盛は宝飾事業の展開を通じて、世界に新しい産業を根付かせることを思い描いていました。社内においても次のように伝えています。
「経済が発展し人々の生活レベルが上ってくればくるほど、より人生を楽しみたいという願望が生まれ(中略)、そういう人々に満足してもらうために我々のクレサンベール(註:再結晶宝石のブランド)を作った訳であります。(中略)これはそういう新しいファッション産業、又は文化産業として私は定着させたい」(京セラ社内報「敬天愛人」69号巻頭言)
現在では、このビバリーヒルズ店は営業していませんが、京セラの宝飾事業における稲盛の思いは今も受け継がれ、人々の豊かな生活に貢献しています。
写真
- 1枚目: オープン時のテープカットセレモニー(1978年8月) 左からテーレム ビバリーヒルズ市長、稲盛、上西京セラインターナショナルインク社長
- 2枚目: 店舗外観(1978年) 。地元紙 羅府(ロサンゼルス)新聞にも「近代感覚にあふれた斬新な外装」と評価された。
- 3枚目: 現在のロデオ・ドライブ。右手街路樹の前にある黒い建物がかつての「イナモリ・ジュエリー」の番地317にあたる。(Google Mapより)

