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『経営――稲盛和夫、原点を語る』⑦
『経営――稲盛和夫、原点を語る』(ダイヤモンド社)から、稲盛の言葉をご紹介いたします。
経営というのは、トップがもっている考え方、意志で決まります。ですから、もし皆さんの会社の経営がうまくいっていないのなら、副社長が悪いのでもなければ、専務や重役が悪いのでもない。ましてや、従業員が悪いわけでもありません。たいへん失礼なことを言うようですが、それはただ一つ、トップである皆さんの考え方がおかしいから、皆さんの意志が弱いからなのです。(中略)考え方は、経営者が1000人いれば1000人、みな違うはずです。
その考え方が、会社の成否を決めているわけです。思っていること、考えていることがすべて、現象界、つまり自分の会社の実態に表れるわけです。
ところが、誰もそうだとは思っていません。経営者である自分の考え方が実は自分の会社の成否を決めているとは思っていないのです。「自分が何を考えているかで自分の会社が左右されるはずはない」とお考えかもしれませんが、実は皆さんが考えていることが会社をつくり上げているわけです。
(『経営――稲盛和夫、原点を語る』「心を高める、経営を伸ばす」第1回経営講座トップセミナー講演、1995年5月12日、p.214-216)