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社員が語るエピソード「稲盛名誉会長との思い出」②

※このエピソードは2年前、社内報特別号掲載用として社員から寄せられた思い出のエピソードです。表現、言葉づかい等は出来る限りオリジナルのままにしています。
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私が定期で入社した2003年の夏頃だったと思います。本社11Fの食堂で、この日はうどんを食べようと思い麺類のコーナーに並んでいたところ、ふと、とてつもないオーラを感じました。振り返ると、私の後ろに名誉会長が並んでおられました。びっくりして、「お先にどうぞ」と言い、順番を譲ろうとしたところ、「あなたが先に並んでいたのだから、順番を変わらんでいい。あなたが先に注文しなさい」と優しくおっしゃいました。
その後、席に座って食事をしていると、偶然にもまた、名誉会長が私の隣に座られました。そして、「ああ、さっきの方。リボンを付けているから、あなたは新入社員?」と話しかけてくださいました。私は緊張しながらも、「はい、そうです」と答えました。すると、「どちらの部署?」と尋ねられたので、「〇〇です」と答えました。私は先輩たちと食事をしていたのですが、先輩たちもとても緊張しているようでした。そして、「〇〇なんやね。がんばってくださいね、これからもね」と言ってくださいました。
私は、会社の末端にいるこんな新入社員に対しても、名誉会長は優しく話しかけ、接してくださる方なのだと、とても感動しました。驕りたかぶる様子は一切なく、謙虚で親切なお人柄を感じました。
さらに、会計の際に先輩たちとレジに並ぶと、ちょうど前に名誉会長がいらっしゃいました。そして、私たちの方を振り向くとレジ係の女性に、「今列に並んでいる人たちの分も全部私の社員カードで処理してください」と言われ、私たちの分まで一緒に支払ってくださったのです。
偶然に食堂で居合わせただけの社員たちに対して、ここまで心遣いをされることに驚き、その温かいお人柄に感動しました。
私はそれ以来、ますます名誉会長を尊敬する気持ちが強くなり、少しでもこの会社に貢献したいと考えるようになりました。このエピソードは私にとって宝物です。
京セラ株式会社 総務人事本部社員