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稲盛和夫のエピソード「アルフレッド大学の今」

2005年3月7日、稲盛はそれまで京セラ教授職などでおつきあいのあった米国ニューヨーク州にあるアルフレッド大学に1000万ドルを寄付。同大学ではこの基金をもとにセラミックスのエンジニアを育成するための稲盛和夫工学部を開設しました。アルフレッド大学は、1836年に創立された歴史ある大学で、特にセラミックスやガラスなど無機材料分野における研究で世界的に知られていますが、1988年に稲盛に名誉博士号を贈ってくださったことを契機に稲盛や京セラ、稲盛財団との交流が続いていました。
稲盛和夫工学部では現在、京セラ教授職の先生方が中心となって、米国や世界をリードする先端的な研究活動や将来を担う学生の育成にあたっています。また、同学部内に稲盛が開設した「稲盛・京セラファインセラミックス館」には、研究者や学生はじめ、ファインセラミックスに関心を持つ学外の方々も多く訪問してこの分野への理解を深められています。
京セラ教授職のScott Misture教授は「ファインセラミックス館にアルフレッド大学志望の学生を案内しますが、学生たちは、京セラの開発したファインセラミックスの部品の数々を見て、セラミックスが持つ可能性の大きさや技術の飛躍的な進歩に驚きます。セラミックスと言われれば、陶磁器やガラスをイメージし、セラミックスが現代の生活を支える基盤になっていることを認識していないからです。今後も稲盛博士の思いを引き継ぎ、将来を担う方々にセラミックスの可能性を伝え、大きな夢に向かって羽ばたけるよう支援していきたい」と話されています。
このように、稲盛の思いは今もアメリカで生き、学部開設時に稲盛が語ったように、自らの研究に対して限りない夢を抱き、高い目標に向かって、日々研究に打ち込み、すばらしい研究成果をあげようと努力する若きセラミック技術者を励まし、背中を押し続けています。
写真
1枚目:稲盛工学部の建屋
2枚目:2005年のセレモニー時
3枚目:ファインセラミックス館入口
