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国立大学から空への夢を果たす -「SKYCAMP(スカイキャンプ)成果報告会」開催-

3月10日、鹿児島大学稲盛記念館において、「SKYCAMP成果報告会」が開催されました。
「SKYCAMP」とは、鹿児島県を中心とした地域航空を永続的、安定的に支えていくパイロットの養成をめざし、鹿児島大学、日本エアコミューター(JAC)、日本航空(JAL)の三者が2020年10月に締結した連携協力協定に基づき実施されている、鹿児島大学の学生を対象としたインターンシップです。
選ばれた学生は、約2週間の共同生活をしながら、JACの運航乗務員から、座学、シミュレーター訓練を通じて操縦の基礎を学び、最終的には学生自らが操縦するフライト訓練を行います。SKYCAMP終了後、パイロットとしての適性を認められた2名は、パイロットライセンス取得に向けて、JACに入社し、さらなる訓練を受けます。
このプログラムの第1期生2名が、1年後に副操縦士資格を得て、故郷鹿児島の離島航路を結ぶ飛行機の操縦を担い、地元貢献を果たす予定です。これに合わせ、第1期生の活動報告とともに、次の5年間に向けて、新たな連携協定が締結されました。
稲盛は生前、このSKYCAMPのスタートにあたり、次のように話しています。
「このたびの取り組みは、パイロットになりたいという強い思いと、故郷に貢献したいという美しい思いを抱く、若者たちの志のまさに受け皿になるものと考えます。鹿児島大学が、そのような若い人たちの思いを真正面から受け止める大学であり続けていただきたいと思います」
国立大学でパイロットへの道が開けているのは、唯一鹿児島大学だけです。なお、鹿児島大学からこのSKYCAMPに提供される資金は、稲盛が寄付した京セラ100万株をもとにした基金(稲盛基金)から拠出されています。
まさに稲盛の願いのままに、学生たちの空への強く美しい思いが実を結ぼうとしています。この活動を中心となって推進してきた武隈晃鹿児島大学稲盛アカデミー長が、「一番機には、稲盛名誉博士の写真とともに乗せていただきます」と挨拶されたとき、会場に大きく投影された写真に浮かぶ、JAL機体前に立つ稲盛が微笑んだように思えたのは錯覚だったでしょうか。
写真
1枚目:SKYCAMP成果報告会。両側に立つのがSKYCAMP第1期生(右:立山陸さん、左:奥紘輔さん、ともに鹿 児島大卒、鹿児島出身)、中央:佐野輝鹿児島大学学長、中央右:武井真剛JAC社長、中央左南正樹JAL運航本部長。
2枚目:感動を呼んだ武隈稲盛アカデミー長の挨拶
3枚目:映し出されたJAL機体前に立つ稲盛和夫(菅野勝男カメラマン撮影)
