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『「迷わない心」のつくり方』②

『「迷わない心」のつくり方』(サンマーク出版)から、稲盛の言葉をご紹介いたします。
人生とはたいへん不思議なものです。「継続は力なり」と言っても、誰も信じません。
けれども、普通の人が「こんなバカげたことを毎日やっておったのでは、私の人生はダメになるのではなかろうか」と思うようなこと、そのような毎日の地味な仕事を44年間続けた結果が、今日の京セラをつくったのです。
一日一日の努力というものは、大して大きな成果に結びつくような努力ではないかもしれません。しかし、その努力が44年間分、集積したものはたいへん立派な成果につながるのです。
つまり、どんな偉大なことも地味な一歩一歩の積み上げでしかないのです。ジェット機のように目的地まで一気に到達できるような、そういう便利なものは人生にはありません。
もちろん、大きな宝クジに当たるなど、たいへんな幸運に恵まれてうまくいくケースはあります。ジェット機に乗ったかのような人生もあるのかもしれません。
しかしそれは、決して長続きするものではありません。一時的には成功するかもしれませんが、必ず没落していきます。人生というものは、この五体でもって一歩一歩、地味に歩んでいく以外にはないのです。
問題は、44年間という非常に長い期間をかけて、それを一心不乱にやれるかやれないかということです。そこで差がつくのです。
(『「迷わない心」のつくり方』p.77-78 ※1999年3月29日 京セラ定期大卒新入社員歓迎コンパスピーチより)