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社員が語るエピソード「稲盛名誉会長との思い出」⑩
※このエピソードは2年前、京セラ社内報特別号掲載用として社員から寄せられた思い出のエピソードです。表現、言葉づかい等は出来る限りオリジナルのままにしています。
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2011年に私の父が亡くなりました。私には弟と妹がいるのですが、弟は社会人になりたての公務員、妹はまだ学生でした。父も公務員だったので、基本的に勤め先の慶弔関係の対応はできません。祭壇の横に飾られる供花は親族からの物のみの予定でした。
そんなこじんまりとした葬儀でしたが、京セラからの供花4基が加わったことで葬儀会場が一気に明るくなり、花が大好きだった父を、たくさんの花に囲まれて送り出すことができました。参列者の中には「お父さんは京セラの人だったの?」と勘違いする方や「京セラってあの稲盛さんの会社でしょ?いい会社だね」と言ってくれる方もいて、私は誇らしく思ったのを覚えています。
その後、私の事業所に名誉会長がいらっしゃる機会があり、私はエレベーター内のアテンドを担当しました。その際、名誉会長がお乗りになったので一言お礼をお伝えしたかったのですが、業務中に私事で会話をする勇気が出ず、それきりとなってしまいました。あの時もう少し勇気を出せていればと、今でも悔やまれます。
エレベーターを降りる際に「ありがとう」と声を掛けてくださった名誉会長の声は、今でも覚えています。私からも「ありがとうございました」と、この場を借りてお伝えさせていただきます。
京セラ株式会社 社員
写真:後年、事業所を訪れた時の稲盛(懇親会で社員の代表からの花束を受け取る)