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寄稿㉚「今求められている経営のための企業会計」(『企業会計』1999年4月号)

251016

稲盛は、多くの経営者が敬遠しがちな企業会計に関する考え方と実践を経営者目線で説いた『稲盛和夫の実学』を1998年10月に上梓しました。本書は経営者が語った管理会計の書として各界から高い評価を獲得し、グローバルで130万部を超えるベストセラーとなっています。稲盛は本書を刊行した翌年の4月に専門雑誌『企業会計』に「今求められる経営のための企業会計」と題して寄稿し、京セラ会計学の7原則のうち、「キャッシュベース経営の原則」と「一対一対応の原則」を紹介した上で、経営者に対して、「原点に帰れ」として、次のようにメッセージを寄せています。

「二つの会計原則を紹介させていただいたが、私は現在の混迷する経済状況を乗り越えていくためには、経営者はいたずらに起死回生の奇策を探し求めるのではなく、企業経営の原点に帰る必要があると考えている。そのためにはまず『経営の中枢』である企業会計を正しいものにしていかなければならない。それが経営の礎となるからである。私は経営者だけでなく、企業に関わるすべての人々が経営の原点としての企業会計を、またそのあるべき姿を学んでいくべきだと考えている。誰から見ても正しく、本当に経営に役立つような企業会計が多くの日本企業の中に確立されるなら、日本経済は自ずと再生されていくと確信している」