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「零細・中小企業デー」

260625

6月27日は国連が定めた国際デーの一つ「零細・中小企業デー」です。地域経済から国を支え、ベンチャースピリットで世の中に革新を生み出す中小企業の重要性を改めて認識する日です。

稲盛もまた、その経営者人生は零細・中小企業からスタートしています。わずか27歳で京セラを設立し、潤沢な資金も、十分な人材も、確立された信用もありませんでした。限られた資源の中、必死に製品開発に取り組み、顧客の声に耳を傾け、働く仲間たちと共に未来を切り拓いていく――その道のりは、まさに多くの中小企業経営者が日々直面している苦悩に満ちたものでした。そうした中で、稲盛は「人間として何が正しいのか」を原理原則とし、「利他の心を判断基準にする」経営を掲げ、幾多の困難を乗り越え、中堅企業への階段を駆け上がっていきました。

稲盛は後年「盛和塾」での活動を通じ、京セラを世界的企業へと導く原動力となったその経営哲学を、中小企業経営者のために教え伝えることに尽力しました。「京セラ会計学」や「アメーバ経営」などの経営手法を、その根本となる考え方「京セラフィロソフィ」に基づいて説き続けてきました。また、「全従業員の物心両面の幸福を追求するとともに、人類社会の進歩発展に貢献する」という稲盛が掲げた京セラの経営理念もまた、多くの塾生経営者への確かな指針として支持されてきました。

盛和塾は2019年に閉塾しましたが、当時稲盛に学んだ経営者たちをはじめ、その教えを求める経営者たちが自主的に学び集う活動は、現在も日本各地はもちろん、中国、アメリカ、ブラジルなど各国で活発に行われています。中小企業の成長発展が地域経済と生活者を支えています。「零細・中小企業デー」を機に、企業とそこにまつわる人々の幸せを願った稲盛の活動を思い出していただければ幸いです。

写真:盛和塾全国世話人会で塾生(経営者)たちと真剣に話す稲盛