導入事例
一般財団法人 移動無線センター様

MCAアドバンスサービスに、
京セラ製「MCAアドバンス無線機」
をラインナップ
国内メーカーの安心感と
小型・軽量でありながら
過酷な環境下でも使用できる
強靭さを実感

MCAアドバンスサービス 導入事例
一般財団法人 移動無線センター関東センター利用推進部の西村課長

活動・業種:MCAアドバンスサービス
ニーズ:過酷な環境下でも使用できる小型・軽量・強靭さ
製品:KC-PS701 強靭な小型・軽量MCAアドバンス無線機

【背景・課題】
● 災害時や有事の際にも活用可能な安定性と確実で効率的な通信性能
● 災害時など過酷な環境下でも使用できる端末
【施策・成果】
● 国内メーカーとしての安心感
● 小型・軽量でありながら過酷な環境下でも使用できる強靭な性能

従来型業務用無線とLTETMの技術を組み合わせた次世代型業務用無線『MCAアドバンス』。一般財団法人 移動無線センター様では、この『MCAアドバンス』専用のネットワークを構築し、平常時のみならず災害時等の有事の際にも活用可能な安定的かつ確実で効率的な通信手段を提供しています。移動無線センター様では、無線機として京セラのMCAアドバンス無線機『KC-PS701』をラインナップ。今回は移動無線センター関東センター利用推進部の西村課長に『MCAアドバンス』の特長や『KC-PS701』の使用感についてお話を伺いました。
※2023年1月現在

移動無線センターは、信頼と安心の業務用無線ネットワーク MCAアドバンスを広範囲なエリアで提供
一般財団法人 移動無線センターの事業概要を語る西村課長

移動無線センターは、
信頼と安心の業務用無線ネットワーク
MCAアドバンスを広範囲なエリアで提供

「移動無線センターは、国から専用周波数帯を割り当てられ、それを活用して1982年から共同利用型の業務用移動通信サービスを提供している組織です。古くはアナログのMCA無線からはじまり、それがデジタル化されるなど形態を変えながら40年以上にわたってサービスを提供させていただいています。一昨年の2021年4月にはLTE方式を採用した新しい無線サービスMCAアドバンスをスタートしています。

中継局は、山の上や耐震性の高いビルの上に設置されており、独自の専用回線で結ばれ、全国に120以上設置された中継局を活用することで、広域での自営網を使用した無線通信サービスを実現しています」(西村氏)

いわゆる携帯電話キャリアなどの公衆網通信とMCA無線の自営網通信には大きな違いがあるといいます。

「携帯電話は、公衆網と呼ばれる誰もが使える通信網の中で通信を行いますが、MCA無線は、移動無線センターが構築した共同利用型の自営通信網の中で専用の周波数帯を使い、ご利用の契約をしていただいた業務用途のお客様のみで通信を行います。そのため、災害時など一般の公衆網が混雑してつながらないようなときでもMCA無線は安定した通信を確保できる可能性が高いのです。

MCA無線は、災害の様々な現場でも使われてきた実績があります。例えば1995年の阪神・淡路大震災や2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震や2019年の房総半島台風などの災害現場で使われています。

私たちが管理する中継局は、耐震構造で非常用発電機が整備されているので、高い耐災害性を持っています。このため公衆網が途絶する中でも、安定した通信を持続させることができ災害復旧などにも大きく役立ってきました」(西村氏)

MCAアドバンスは、LTE技術の
導入で「日本全国一斉通信」や
「画像・映像配信」など
多彩な機能を実現

全国ネットワーク構成

MCAアドバンスは、LTE技術の導入で「日本全国一斉通信」や「画像・映像配信」など多彩な機能を実現
全国的に使用できるMCAアドバンス
※資料ご提供:一般財団法人 移動無線センター様

「MCAアドバンスサービスの開始背景には、従来の音声通信主体のMCA無線に対するニーズの多様化や通信技術の進歩もあり、MCA無線をより高度化しようという動きがありました。その流れを受け、総務省が中心となり規定や基準を定め、2021年4月よりサービスを開始したのがMCAアドバンスです。

MCAアドバンスの特長として、日本全国一斉通信が可能なことが挙げられます。従来までのMCA無線では、限定された地域内での一斉通信は可能でしたが、異なる地域間、関東と大阪などで通信する場合は、その地域間で1対1の個別通信しか通信ができないという制限がありました。しかし、MCAアドバンスは、MCA無線にLTE技術を取り込むことにより、限定された地域内だけではなく、日本全国に1対Nの一斉通信が可能です。

また、MCAアドバンスのもう一つの特長として、MCA無線のネットワーク網とNTTドコモのネットワーク網が自動的に切り替え可能なことも挙げられます。つまり、2つの異なる通信網を1台の端末でご利用いただくことが可能となっています。MCA無線の中継局は、山の上や耐震性の高いビルの上に設置されており、半径10~30㎞のエリアを一つの中継局でカバーする大ゾーン方式を採用しているため、室内や地下・トンネルなどのエリアは通信ができませんでした。しかし、MCAアドバンスでは、MCA無線のネットワークだけでなく、ドコモのネットワーク網も利用できるため、MCA無線でカバーできないエリアでも通信が可能となります。いうなれば、MCA無線の自営網とNTTドコモの公衆網を併用しながら利用いただくことで、信頼性と利便性を併せ持った連絡手段を確保することができるのです。

MCAアドバンスの特長

MCAアドバンスの特長
公衆網とは異なるネットワークを構築しているため、公衆網にアクセスが集中したときも安定した通信が可能
※資料ご提供:一般財団法人 移動無線センター様

さらに、LTE技術により画像や映像の配信、チャットやセンシング、防災などといった多彩なアプリケーションの利用が可能となり、従来のMCA無線よりも機能性が高く、幅広い利用シーンに対応できるというのも特長です。また、MCAアドバンスの携帯型端末もスマホタイプの端末に変わっており、無線機の操作に慣れていない方でも、直感的に使用できるようになっています」(西村氏)

進化したMCA無線
(MCAアドバンス)

進化したMCA無線(MCAアドバンス)
MCAアドバンスは、多彩なアプリケーションが利用可能
※資料ご提供:一般財団法人 移動無線センター様
MCAアドバンス端末に求められたのは、通信の秘匿性が確保され、小型・軽量であること
MCAアドバンス端末に求められる性能を語る西村課長

MCAアドバンス端末に求められたのは、
通信の秘匿性が確保され、小型・軽量であること

MCAアドバンスの携帯型端末には、従来のMCA無線よりもはるかに高度な機能が求められます。また災害時の利用も考えると耐久性や強靭さも欠かせません。新たにMCAアドバンスを導入するにあたって端末に関して、移動無線センターからは、様々な機能やスペックを求めたといいます。

「MCAアドバンスの携帯型端末を採用するにあたって、端末メーカーさんには、通信の秘匿性が確保され、小型・軽量であることを第一に求めました。それ以外には日常から使っていただけるような手軽なイメージのデザインにしてほしいというものもありました。無線機というと重厚なイメージがあり、気軽には触ってはいけないものという印象がどうしてもあります。
日常的に無線機を使ってこそ、災害時や緊急時にもスムーズに操作でき、有効に使うことができます。MCAアドバンスの端末がスマホタイプのデザインであるのは、そのような日常的に使用してほしいという意図も込められています」(西村氏)

他にも防塵性や防水性も高いレベルのものをリクエストしたとのこと。

京セラ製端末は、小型・軽量でありながら強靭 そして、国内メーカーの安心感
京セラ製MCAアドバンス無線機『KC-PS701』

京セラ製端末は、
小型・軽量でありながら強靭
そして、国内メーカーの安心感

「災害時の利用を考えると耐衝撃性も欠かせません。京セラさんのMCAアドバンス無線機『KC-PS701』は、米国国防総省のMIL規格に準拠する高い耐衝撃性能をもっており、加えて特殊な液晶タッチパネル加工がされているので、災害現場などで手袋をはめた状態でも操作が可能です。MCA無線は、防災用途や企業のBCP用途、また学校など教育現場からの需要が多いのですが、MCAアドバンスの端末『KC-PS701』は小型軽量でありながらこうした特長を持ち、災害時などの過酷な環境下でも使用できる強靭さを持っています。

また、『KC-PS701』は、国産メーカーである京セラ製ということもあって、海外ブランドの端末よりも小型で日本人の手に合っていると思いました。やはり海外の方と日本人では手のサイズが違うのでしょう。KC-PS701は、手に持ちやすく軽量な端末だなという印象があります。お客様も小型で軽量であることからMCAアドバンスの端末としてKC-PS701を選ばれるケースが少なくありません。また、バッテリーが簡単に取り外すことができるという点も好評です。バッテリー交換が可能なら、端末も長く利用することができるので、その点も非常に喜ばれているようです」(西村氏)

スタートしたばかりのMCAアドバンスは今後どのように展開していくのか
MCAアドバンスをより多くの方にPRしていきたいと語る西村課長

スタートしたばかりのMCAアドバンスは
今後どのように展開していくのか

「MCAアドバンスのサービスは、2021年4月にサービスを開始させていただきましたが、その認知度は、まだまだ足りていません。まずはMCAアドバンスの認知度を向上させつつ、これまでのMCA無線の災害対応での実績などをアピールしてまいります。それらを踏まえて、自営通信網を利用した業務用無線であることのアドバンテージや高い信頼性を誇るシステムであるということも、強くアピールしていく必要があると考えています。

災害時にはいかに迅速に情報を共有するか、そして、その情報をどう行動につなげるかが重要になってきます。広域で1対Nの通信が可能なMCAアドバンスであれば、通信者同士だけでなく、周りにいる人にもその情報を同時に共有するこができます。そういった使い方ができるのが無線の特長でありメリットです。

画像や映像の共有、チャット機能、GPSを使った地図の共有といった、最新のMCAアドバンスならではの利便性の高さや実績あるMCA無線ならではの通信の信頼性、そういったことが何よりも求められる自治体の防災用途や企業のBCP用途としてMCAアドバンスはまさにぴったりです。いざというときに通信が不安定になりかねない公衆網だけでは、災害時に対応できない可能性もあるということをよく知っていただき、防災用途にMCAアドバンスが最適なことを、われわれ移動無線センターは引き続きPRしていきたいと思います。

MCAアドバンスは、社会をつなぐ信頼と安心のネットワークとして、『さらなる進化、変わらぬ安心』をモットーにサービスの提供ができるよう万全を期して努めてまいります。

移動無線センターが提供しているMCAサービスですが、これまで多くの利用者様にご利用いただき、さまざまな叱咤激励をいただいてまいりました。そして、40年以上の実績を重ね、今では独自の強みを活かした通信の信頼性と災害時を含めた運用の実績を培うことができています。MCA無線に、そして、新しいMCAアドバンス対しては、皆様からは今後も引き続き信頼性の高さや安定性、新たなサービスなどが期待されていくことでしょう。そんな皆様からの期待に応えるべく、これまで以上に安定したサービスの提供ができるよう、万全を期してまいります。ぜひ、MCA無線をご愛顧ください」(西村氏)

MCAアドバンスをご利用のお客様の事例
(移動無線センター様のサイトにジャンプします)

サッポロビール株式会社 様 事例

京浜急行電鉄株式会社 様 事例

一般財団法人 移動無線センター
( MRC : Mobile Radio Center , Inc. )
https://www.mrc.or.jp/

所在地:東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー34F

事業内容:MCA事業、施設賃貸事業

※ LTEはETSI の商標です。

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