ニュースリリース

2020年

2020年01月20日

高画質、高耐久性を進化させた次世代モデル

インクジェットプリントヘッド「KJ4 EX」シリーズを開発

ラインアップを順次拡充し、印刷のデジタル化を推進

2020年01月20日

ニュースリリースは報道機関向けの発表文章であり、そこに掲載されている情報は発表日現在のものです。ご覧になった時点ではその内容が異なっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

京セラ株式会社(代表取締役社長:谷本 秀夫)は、インクジェット印刷機の基幹部品インクジェットプリントヘッド(以下、ヘッド)において、様々な用途に対し高速で高画質な印刷を実現した次世代モデル「KJ4 EX」シリーズを開発しましたので、お知らせいたします。本年4月より、解像度600dpiモデル「KJ4B-EX600」の販売を開始し、今後、ラインアップを順次拡充していく予定です。

写真:インクジェットプリントヘッド
インクジェットプリントヘッド
「KJ4B-EX600」

モデル名 KJ4B-EX600
サイズ 200×25×68.1mm(幅×奥行×高さ)
印刷速度 75m/分
解像度 600dpi
有効印刷幅 108.33mm
最大駆動周波数 30kHz
最大液滴量 18pl(30kHz時)/24pl(20kHz時)
インク 水系インク
生産拠点 鹿児島国分工場

デジタル印刷は、デザイン原稿ごとに版を必要とするアナログ印刷とは異なり、デザインデータにもとづき即座に必要量だけ印刷できるという特長があります。また、環境汚染の原因となる版洗浄用の廃液が発生せず、環境負荷の低減にも寄与します。そのため、昨今、商業印刷において、インクジェット方式をはじめとするデジタル印刷の需要が拡大しており、紙の印刷物だけでなく、衣服、食品包装、住宅建材など様々な用途へと広がりを見せています。そのような背景のもと、インクジェット印刷機の基幹部品として、高速、高画質かつ高耐久性を備え、多様な用途に適したヘッドが求められています。
当社は、ファインセラミックスの独自技術を活かしたピエゾアクチュエータによる高性能のヘッド「KJ4」シリーズを、2007年よりグローバルに展開し、商業印刷のデジタル化を推進してまいりました。市場の要求に対応するため、従来のシリーズをさらに進化させた「KJ4 EX」シリーズは、大型の一体型ピエゾアクチュエータを採用し、ヘッド構造を一新しました。ヘッドから吐出されるインクの最大液滴量と吐出安定性の向上により、多彩な印刷対象物に対応した高精細な印刷を実現しました。さらに、ヘッドの強度向上により耐久性を高めています。
京セラは、独自のインクジェット技術により、商業印刷におけるデジタル化の可能性をさらに広げるとともに、地球環境の持続可能性の向上に貢献してまいります。
※ ファインセラミックスの圧電効果を利用してインク吐出の原動力を生み出す部品

■本製品の特長
1. 新開発の一体型ピエゾアクチュエータにより、高画質を実現
当社独自の緻密多結晶セラミックアクチュエータに関する材料設計技術と、薄型圧電セラミック基板の製造プロセス技術により、大型の一体型ピエゾアクチュエータを開発しました。これまでヘッド一本当たり複数用いていたピエゾアクチュエータを、大型の一体型ピエゾアクチュエータにすることで、ヘッド内の画質を均質化し、より高画質な印刷を実現しました。

写真:一体型ピエゾアクチュエータ
一体型ピエゾアクチュエータ

2. インクの最大液滴量と吐出安定性の向上をはかり、多様な用途に対応可能に
インク流路設計の最適化とヘッド構造の見直しにより、ヘッドから吐出されるインクの最大液滴量を向上させるとともに、インクの吐出安定性を高めました。ヘッドノズル面と印刷対象物との間に距離があっても、インク着弾位置のばらつきが小さく、多彩な印刷対象物において、より高精細な印刷を実現します。毛足の長い繊維製品、段ボール、建材など、より多様な用途への対応を可能としました。
写真:インクの最大液滴量と駆動周波数のグラフ


3. シンプルかつ堅牢な積層構造を採用し、高耐久性を実現
一体型ピエゾアクチュエータの採用により構造設計の自由度が増し、シンプルかつ堅牢な構造を実現しました。これにより、構造体としての強度と安定度を向上させ、耐久性を高めました。
写真:2.	従来品(左)と次世代モデル(右)

ニュースリリースは報道機関向けの発表文章であり、そこに掲載されている情報は発表日現在のものです。ご覧になった時点ではその内容が異なっている場合がありますので、あらかじめご了承下さい。

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