AHFIXの骨結合能

チタン金属の骨との固着性の比較

AHFIX処理を施したチタン金属のIn vivoにおける骨との固着性を評価するため、pull-outテストを実施しました。
その結果、AHFIX処理を施したチタン金属は、無処理のチタン金属と比較して有意に高い固着性を示し、その固着性が経時的に向上することが確認されました。

図:引き抜き試験、棒グラフ:引き抜き試験結果

写真:無処理とAHFIXの共焦点レーザー顕微鏡写真(埋入3週後)

また、AHFIX処理を施したチタン金属及び無処理のチタン金属の横断面を埋入3週後に組織学的に観察したところ、無処理のチタン金属においては、大腿骨からわずかな骨新生が認められるのみでしたが、AHFIX処理を施したチタン金属においては、チタン金属の上に骨類似アパタイトの形成がみられ、さらに、大腿骨からの旺盛な骨新生が認められました。

写真:無処理とAHFIXの走査型電子顕微鏡写真(埋入12週後)

埋入12週後に引き抜き試験を実施したチタン金属表面を観察したところ、無処理のチタン金属表面では骨組織が全く認められませんでしたが、AHFIX処理を施したチタン金属表面には骨組織が強固に付着していることが確認されました。

この動物実験の結果から、AHFIX処理を施したチタン金属においては、その表面に骨類似のアパタイトが形成され、その結果、新生骨が形成されることにより、骨との固着性が得られることが明らかにされました。

写真:無処理とAHFIXの引き抜き試験後のチタン金属表面

埋入12週後に引き抜き試験を実施したチタン金属表面を観察したところ、無処理のチタン金属表面では骨組織が全く認められませんでしたが、AHFIX処理を施したチタン金属表面には骨組織が強固に付着していることが確認されました。

この動物実験の結果から、AHFIX処理を施したチタン金属においては、その表面に骨類似のアパタイトが形成され、その結果、新生骨が形成されることにより、骨との固着性が得られることが明らかにされました。

ポーラスチタンと骨との固定力の比較

図:押出し試験(犬大腿骨)、棒グラフ:純チタン円柱試料(φ6mm×13mm)(プラズマ溶射により表面をボーラス化)の埋入4週目の押出し試験結果

AHFIX処理を施したポーラスチタン金属のIn vivoにおける骨結合能を評価するため、push-outテストを実施しました。

その結果、AHFIX処理を施したポーラスチタン金属は、埋入4週目において、無処理のポーラスチタン金属と比較して、有意に高い骨結合能を有していることが確認されました。

写真:無処理とAHFIXの埋入4週後の断面SEM像

また、埋入4週後の断面SEM像を観察したところ、無処理のポーラスチタン金属では、チタン金属と新生骨の間にギャップが認められましたが、AHFIX処理を施したポーラスチタン金属では、チタン金属と新生骨が直接結合していることが確認されました。

生体内での骨伝導能

写真:術後1か月、術後1年

AHFIX技術を活用した人工股関節の臨床的有用性を検証するために、2年半にわたる臨床試験が実施されました。

その結果、日本整形外科学会股関節機能判定基準では、疼痛、歩行能力、可動域及び日常動作の全ての項目において改善が認められました。

また、X線学的評価では、人工股関節と骨とのギャップが消失した(特に臼蓋側)症例が70関節中22関節に認められ、良好なBone Conductionの発現を裏付けているように思われた、と報告されています。