効果

親水性

図:図4 水ぬれ性の比較

Aqualaによる処理後のCLPE表面の水ぬれ性を接触角で評価すると、疎水性であった表面が親水性へと変化し、ぬれ性が向上していることが確認されました(図4)。

潤滑性

棒グラフ:図5 潤滑性の比較

また、表面の摩擦特性を評価すると、摩擦トルクはAqualaにより処理されたCLPEでは、未処理のCLPEに対して、80から90%低減していることが確認されました。(図5)。

耐摩耗性

折れ線グラフ:図6 人工股関節シミュレーション試験結果

人工股関節シミュレーション試験において、未処理のCLPE製ライナーでは、経時的に重量が減少したのに対し、Aqualaにより処理を行ったCLPE製ライナーでは重量減少がみられず、摩耗が抑制されていました。(図6)。

試験条件は ISO 1424-3に準じて、潤滑液は25%牛血清、毎秒1回の歩行周期とし、Co-Cr-Mo合金製骨頭(径26mm)を使用して試験実施。

人工股関節シミュレーション試験終了後のCLPE製ライナー表面を解析したところ、Aqualaにより処理されたCLPE製ライナー表面は、ほとんど摩耗がみられず、加工時に形成される「同心円状のマシンマーク」が残存していることが確認されました(図版は参考文献4をご参照ください)。